りつこの読書と落語メモ

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心霊電流

 

心霊電流 上

心霊電流 上

 
心霊電流 下

心霊電流 下

 

 ★★★

途方もない悲しみが、若き牧師の心を引き裂いた―6歳の僕の前にあらわれたジェイコブス師。神を呪う説教を執り行ったのち、彼は町から出て行った。しかしその後も僕は、あの牧師と何度も再会することになる。かつては電気仕掛けのキリスト像を無邪気に製作していた牧師は、会うたびごとに名前を変え、「聖なる電気」なるものを操る教祖にのぼりつめる。少年小説であり青春小説である前半を経て、得体の知れぬ恐怖が徐々に滲み出す。忌まわしい予感が少しずつ高まる中、あなたは後戻りのきかない破滅と恐怖への坂道を走りはじめる。 

すごく怖いというわけではないのだけれど、視覚的な表現がリアルなので、それが妙に印象に残って後からじわじわ怖くなってくる。

あの場所に行かなければよかったのに…見ずに済めばよかったのに…と思わずにいられないが、脅しに屈したというよりも自分の好奇心に勝てなかったのか。

治療を受けて何年もしてからブラックアウトで愛する人を道連れに自死をする患者の数が増えて行くなんて。越えてはいけない一線を越えてしまったということなのか。

上巻が面白かっただけに、下巻の展開が残念に感じた。ちょっともやもや後味。