りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

にぎわい座名作落語の夕べ 第198回

3/2(土)、横浜にぎわい座で行われた「にぎわい座名作落語の夕べ 第198回」に行ってきた。
最初にぎわい座のサイトでこの会のメンツを見てびっくり!全員大好きな師匠!これは…私のために作ってくれた番組ですか。だったら行かないわけにはいかないね!

・やまびこ「子ほめ」
・里光「まんじゅう怖い」
・圓馬「ふぐ鍋」
~仲入り~
・馬治「おかめ団子」
・南喬「猫の災難」


里光師匠「まんじゅう怖い」
ロングバージョンの「まんじゅう怖い」。
「まんじゅう怖い」は芸協の方が全然面白いんだよなぁ。これは上方の師匠がいらっしゃるせいなのか、あるいはどなたか創始者がいるのか。
若い連中のワイワイガヤガヤが楽しい。語るエピソードがどこまでもばかばかしくて、話も脱線して長講(!)になっていくのがすごく楽しい。もうそうやっていつまでも好きな物、怖いものの話をしていて~って思う。
楽しかった~。


圓馬師匠「ふぐ鍋」
脱腸の手術のまくら。手術を二回に分けたせいで、毛も半分しか剃ってもらえなかったというのと、傷口を確かめるためうら若き美人看護師さんたちに代わる代わる患部を見られる話、何度聞いても笑ってしまう。
そんなまくらから「ふぐ鍋」。
圓馬師匠がやられると旦那がとても品が良く立派な旦那で、それだけに旦那とお客のやり取りがバカバカしくておかしい。
お互いにふぐを口に入れそうで入れない…口をひくひくさせたり、鼻の穴をぐわっと広げたり…タコみたいな顔がおかしくてしょうがない。
そして一口食べると今度はその美味しそうなこと。
なんかとても弾けていてめちゃくちゃ楽しい「ふぐ鍋」だった。
見たい見たいと思っていた圓馬師匠をようやく見られたヨロコビ!


馬治師匠「おかめ団子」
この噺が馬治師匠にとってもぴったりでびっくりした。
団子屋さんを訪れる大根売りの多助さん。なまりがあって身なりは薄汚れているけど実は結構きれいな人…という描写があって、それが今までは「ほえ?」って感じだったんだけど、馬治師匠を見ていると、ああっこういう人だったのかも…!と納得(笑)。
悪心を起こしてしまうのもリアルででも憎めないところがあって、この不思議な噺が初めて腑に落ちた気がする。
それにしても昔の人はおおらかだなぁ…。団子屋の主人、多助のことを全く責めないどころか、娘の気持ちを聞いたらなんの迷いもなく婿にするんだもんなぁ。今では考えられないことだな…。


南喬師匠「猫の災難」
酒飲みの意地汚さが実に自然でかわいくて全くもって憎めない。
兄貴分もすごくおおらかで、途中で「このやろう、なんかおかしいと思ったらお前酔っ払ってるな」って言うんだけど、その言葉に少し笑いが混じっていて全然責めていないのが、二人のいい関係がにじみ出ていて、聞いていてニコニコしてしまう。
ああーー南喬師匠の落語っていいなぁ。大仰なところがなくて自然でおおらかで楽しい。
しぐさが大きいのもとってもチャーミングなんだよなぁ。
すごく楽しい「猫の災難」だった。満足~。