蜜蜂と遠雷
★★★★★
私はまだ、音楽の神様に愛されているだろうか?ピアノコンクールを舞台に、人間の才能と運命、そして音楽を描き切った青春群像小説。著者渾身、文句なしの最高傑作!
面白かった。音楽を表現する言葉がこんなにも豊かであることに驚く。
まるでその場にいるかのようにピンとした空気や風景やお腹の底から湧き上がってくるグルーヴが伝わってくる。
若者たちの成長の物語としても素晴らしいが、コンクールの審査員側の姿勢も素敵だ。音楽への圧倒的な信頼と尊敬の念に満たされた物語だった。
ここに書かれている曲を一つ一つ確かめながらもう一度読みたいな。