りつこの読書と落語メモ

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赤坂 はん治の会

2/14(木)、赤坂会館で行われた「赤坂 はん治の会」に行ってきた。


・小はだ「寿限無
・はん治「百川」
~仲入り~
・小はぜ「人形買い」
・はん治「転宅」


小はださん「寿限無
「長く話せ」と言われて来たんですけど、そんなに長い噺じゃないんで、ちょっと話をしてお茶を濁します、と小はださん。
今日はバレンタインということで、僕のバレンタインの一番の思い出はですね…。高校の時に部活の後輩にバレンタインの日に手渡されまして…「先輩これ…作ったんで」って…顔を赤らめていて…。え?なに?そうなの?もしかしてそうだったの?なんて思って…もらったものを大事に持って帰って家で開けてみたらですね…これが春巻が入ってたんです。チョコじゃなくて春巻。
しかもちょっとバレンタインっぽくしようというんでしょうか。タッパーとかじゃなくて、セロファンみたいなやつに包んでありまして…時間が経ってるからでしょうか、油がしみ込んでべとべと。
これはなんだ?と思いまして、その晩は眠れません。
「バレンタイン 春巻き」とか「バレンタイン 中国」とか「春巻き プレゼント 呪い」とかで調べて…一晩明かしちゃいました。
次の日になって部活の友だちに「あのさ…もらった?春巻?」って恐る恐る聞いてみたらみんなもらっていて。
あーーーなんだそうだったのか。よかったーー。ってほっとしました。
…こんなのがバレンタインの一番の思い出です…。お茶、濁せたでしょうか。

…ぶわははは。小はださん、おかしい~!!!
前も「初めてのまくら」で、付き合った女の子から数か月後に「実は自分は女の子の方が好きみたい」と言われた、という話をしていたけど、いろいろ持ってるなぁ。
朴訥と語るから余計におかしい。笑った笑った。

そんなまくらから「寿限無」。
確かに寿限無で「長くやれ」は難しいね。
なーんか面白い「寿限無」。基本的にはそんなに変えたりはしてないんだけど、ご隠居とはっつぁんのやり取りから、名前への反応から、ばかばかしくて面白い。誰から教わったのかな。名前の順番がちょっと違っていたのが気になった。


はん治師匠「百川」
「落語家の時知らず」と言って「百川」。
「百川」のお決まりのまくらを言ったあとに「だからどうした?といわれても困るんですが」とこれもお決まりの文句なんだけど、もうそれだけでおかしい。
田舎から出て来た百兵衛さんがもうはん治師匠にぴったりですごくチャーミング。
「うっしゃ!!」っていうところ、すごくデフォルメしてやる人もいるけど、はん治師匠は「うっし」と小さく言うだけ。でもそれがなんともいえずかわいい。
河岸の若い衆のやたらと気取っているのがすごくおかしくて、大笑い。
くわいを飲みこんで階段に突っ立って涙ぐむ百兵衛さんが目に浮かぶ。
楽しかった~。


小はぜさん「人形買い」
バレンタインに平常心でいる男はいない、と小はぜさん。
ないよなと思いながらも、ドアを開けるときもなんとなく期待してすっと開けない、ちょっとためてから開けて…あ、ないよね、そりゃそうだよね。エレベーターを降りるときもすっとは降りない。ちょっとためて出て…あ、ないよね。

…ええ?そんなに期待しちゃう?
そういえば昨年もおととしもたまたまバレンタインは小はぜさんの勉強会があったから渡せたんだけど、今年は一門会だし小はぜさんにだけ渡すのもあれだしかと言って全員分用意しても全員に渡すタイミングがあるかわからないし多分小はぜさんはたくさんもらうだろうからと思って持ってこなかったんだけど、持っていけばよかったか?でもほしいのは若い女の子からだよねー。
なんて思って聞いていたら、「だから協会に送っていただくのがいいかもしれません」と。
なぜなら協会に送ってもらうと、「あら、あの人も結構やるわね」って協会の人の記憶に残って、「イケメン落語会」とかあったときに最後の一人に選んでもらえるかもしれない。
でも送られてきた名前が「ツネ」とかだとダメだ…さすがに…。もう少しこう…。
あと、小はだに送られても…それじゃなんにもならないんです。
悔しいのは、小はだなんだか小はぜなんだか協会の人に間違われてしまうこと。
「小はださん」って呼ばれちゃうこともあるし。
さっきも師匠が鈴本昼席のお知らせをした時に「小はだや…小はだも出ます」って言ってましたよね?それを聞いて小はだが「兄さん、なんかすいません」って謝ってきたのが、またっ!
あいつは春巻きでも送られてくればいいんです!

…ぶわははは。笑うわー。小はぜさんの逡巡するまくら。ツネでもいいと思うよ!
そんなまくらから「人形買い」。
テンポが良くてよどみなく楽しい。
おしゃべりな定吉が、まくらで結構喋らなくてもいいことまで喋っちゃう小はぜさんに重なって見えて、やたらとおかしい。
きちんとしすぎている感のあった小はぜさんだけど、ニツ目になってから少しやんちゃなところも見えてきた感じがあって、それが落語にも出てきていて面白くなってきてる。
占い師や講釈師の部分も隙がなく見事。
時間を考えてサゲを工夫していたのもよかったなー。


はん治師匠「転宅」
緊張気味?のはん治師匠。師匠は何をやっても面白いから自信持って~。

まぬけな泥棒がとってもかわいい。気が弱くて女に弱くてころっとだまされちゃうのが師匠にぴったり。
こういう可愛さって出そうと思って出るものじゃないからそれだけでアドバンテージ。
「一生懸命やってればいいことがあるってほんとだなぁ」「ありがてぇじゃねぇか」っていうつぶやきがかわいい。
それだけに騙されたとわかるところが気の毒で。
「ひでぇことしやがる」に、うんうんと頷いちゃう。楽しかった!

最近一門会や独演会などが増えてきたはん治師匠。
寄席でやる「いつもの」じゃない古典をやられているけど、えもいえぬおかしさがあるので、寄席でもやってほしいな。