りつこの読書と落語メモ

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みちづれはいても、ひとり

 

みちづれはいても、ひとり

みちづれはいても、ひとり

 

 ★★★★

子供はいなくて、しかも夫と別居中で、ちょっと前まで契約社員で、今は職を探している弓子39歳。男とすぐに付き合ってしまうけれど、二股はかけない、不倫はしない、独身で休職中の楓41歳。ひょんなことから弓子の逃げた夫を探す、不惑女二人の旅路。

失踪した夫を見つけてやっつけに行こうと一緒に旅に出た女二人。性格も違うし価値観も違うしそれほど親しいわけでもない。
お互いに鬱陶しく思ったり「これじゃ一緒に旅してる意味がない」と寂しく感じたりしながらも、一緒に時間を過ごす中で少しだけ自分自身のことと相手のことが分かる。

心が離れていく途中の男というのは、皆わかりやすく同じ表情をしている。それに、匂いも変わる

「女がね、化粧したりきれいな服を着たりするのは、男の人のためじゃないのよ。自分のためよ。すくなくともあたしはそうよ。もちろん男の人に見せるためにする時もある。でもね」
(中略)
「でもね、少なくともその『男の人』はあんたじゃないのよ!」

ねえ、母親があんなふうだからだとか、周りの大人が言うかもしれないけど、そんなの無視していいんだよ。大人が言うことがぜんぶ正しいと思ったら大間違いなんだから。

(中略)

王子さまが現れなくても、自分の足で歩いていけるよ。

胸に刻みたい言葉がいっぱい。面白かった。他の作品も読んでみたい。