りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

第223回志らく一門会

9/14(金)、お江戸日本橋亭で行われた「第223回志らく一門会」に行ってきた。


・志らぴー「三人旅」
・らく兵「紺屋高尾」
志らく井戸の茶碗」、採点


らく兵さん「紺屋高尾」
あんまり好きじゃない噺なんだよなぁと思いながら聞いていたんだけど、とても面白かった。
恋煩いになって妙な咳をしたり、それを親方が「恋煩いで咳?出るかな?想いがこう喉に来て…?ええ?」と不思議がったり、「面目なくて名前を言えない」と言われた親方が自分のおかみさんかと勘違いして呼んできて、おかみさんもまんざらでもなかったり…すごくおかしい。

藪井先生と出かけながら、初回は花魁の部屋に行くこともできないと知ってショックを受けて、行こうかやめようか悩む久蔵。
こういう展開は今まで見たことがなかった。
それでも「親方は自分のことを思ってそういう嘘をついたんだと思います」という台詞。久蔵が親方の気持ちをちゃんと受け止めていることが伝わってきて素敵だなと思った。

「あいあい」は鷹揚でもなんともなくてむしろ異様(笑)。
藪井先生もいるところで「今度いつ来てくんなますか」と問われて久蔵が本当のことを言おうとして藪井先生が必死に止める、という展開も初めて。
それを聞いて花魁がムッとして、「話を聞いてください」と久蔵が理由を話す。そうすると花魁が部屋に誘う。
確かにその方が納得がいくな。

笑いどころもたくさん作って、でも一途な久蔵とそれにこたえる花魁、それから親方の優しさとそれを受け止める久蔵も描かれていて、よかった。


師匠の採点は「30点」。
こういうところが良くないからこのままでは「売れない」っていう師匠の指摘は…うーん…。まぁ売れてナンボなのかもしれないけど、でもちょっと目指すところが違うんじゃないかな、と思わなくもなかった。でもらく兵さんが何を目指しているのかは私にはわからないし、そもそも私がどうこう言うようなことじゃないし。
でももう師匠が出てくる会は行かなくていいかな、というのが正直な感想。