りつこの読書と落語メモ

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末廣亭9月上席夜の部

9/4(火)、末廣亭9月上席夜の部に行ってきた。
台風が来ていたため、入場したらお客さんがまばら…。ちょうど漫才の最中で「まぁーようこそいらっしゃいましたー。あらー女性のお客様、うれしい!」と歓迎された。
そしていろんな噺家さんから「寄席の決死隊」と褒められた(笑)。

・京太・ゆめ子 漫才
・鯉橋「蜘蛛駕籠
・王楽「八九升」
・真理 いつもの
・右左喜「猫と金魚」
遊雀「替り目」
~仲入り~
・吉幸「真田小僧
宮田陽・昇 漫才
・小南「午後の保健室」
・茶楽「目黒のさんま」
東京ボーイズ 歌謡漫談
・談幸「千両みかん」


鯉橋師匠「蜘蛛駕籠
NHK囲碁の番組があるんですが、ちょうどあの番組が始まったばかりみたいな状態ですね」。
ほえ?と思ったら、さし始めで盤の上に碁がちょこっとしか乗ってない状態、と言いたかったらしい。ぶわはははは!!
駕籠のまくらから「蜘蛛駕籠」。
女から手紙が来たから駕籠で吉原に行きたいという男に、あそこは追いはぎが出るから無理ですと断る駕籠屋の主人。
「わざわざここまで来たのはこの店には腕利きの江戸っ子の担ぎ手がいるって聞いたからじゃねぇか」とまで言われてさすがに店の若い衆が「行かせてください」と言い出す。
この男が素っ裸になって駕籠に乗るところ、追いはぎが出てきて駕籠の中を見てびっくりするところ。最高~。楽しかった。

遊雀師匠「替り目」
「もうね、よくぞいらっしゃいました、こんな台風の最中。楽屋の方が人数多いよ。どう?このあと一緒に飲まない?なんなら終わったらここに酒持ってこようか?」
…ぶわはははは。
遊雀師匠が出てきてようやくほっとした~。お客さんの数が極端に少ない状態で面白くない人が続くと正直しんどい。あちらも嫌だろうけど見ている方もほんとに辛い。
「替り目」、遊雀師匠がほんとに酔っ払いのオヤジにしか見えなくて最高。おかみさんとのやりとりも、ちょっと声が小さめなところがリアルでたまらない。
そして何が嬉しいって最後までやってくれたこと。「ああ、それで替り目なんだ!」って腑に落ちた瞬間に師匠が頭を下げて幕が閉まる、このかっこよさ。
あーーよかった。遊雀師匠がここに出てきてくれて。


吉幸さん「真田小僧
東日本大震災があってから東北で落語会をやることが増えました、と吉幸さん。
入場料をいただく会ではなく、「慰問」ということで無料の会。復興がすすんでいるとはいえ、まだまだ大変な状況の中、落語を聴いて笑っていただこうという趣旨で行くので面白くないと意味がない。でも慰問に行くといっても、面白い落語家ばかりが行くわけではありません。中には面白くない落語家が行くこともあって、こういうことを「二次災害」と言います。

…ぶわはははは。さっきの見てた?と言いたくなる。
実は吉幸さんは「こわい」印象があって苦手だったんだけど、「真田小僧」面白かった。テンポが良くてメリハリがあってキビキビしてて。祝真打昇進。前座からやり直しなんてほんとに大変だったと思う。おめでとうございます。


小南師匠「午後の保健室」
落語に入ってびっくり。うぉーーこれは喬太郎師匠の「午後の保健室」ではないか。襲名お披露目の時「ハワイの雪」もやられていたし、喬太郎師匠の新作を持ってらっしゃるんだな。

面白くないわけではないんだけど、この日のお客さんにはちょっと合わなかった?サゲを聞いてもきょとんって感じの人が多かったような。


談幸師匠「千両みかん」
とても丁寧な「千両みかん」。
やわらくて丸みを帯びてて艶やかでいい香りがするのが水浴びしたデブって…(笑)。
番頭さんが「何に恋い焦がれているんだろうってとんでもないものだったらどうしようって思っていたところに、みかんって言われたから、なんだみかんか!って思っちゃったんですよ」と言ったのがリアルだったな。

みかんを求めて八百屋を探し回った挙句、番頭さんがたどり着いたのが鳥屋さんっていうの、初めて聞いた気がする。
磔についての説明が詳細かつリアル!
本当に若旦那のことを心配していた番頭さんが千両という金額を前にして立場の違いを思い知らされて、三百両のみかんの房を手に、旦那、若旦那と完全に決別する。

この噺、ほんとに好きだな。楽しかった。