りつこの読書と落語メモ

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御徒町ダイヤモンドライン vol25

8/30(木)、上野広小路亭で行われた「御徒町ダイヤモンドライン vol25」に行ってきた。
twitterで圓馬師匠が「本日は混雑が予想されますのでお早目の入場を」と書かれていたので、これは混んでいるのでは…といつもより早めに会社を出たんだけど、行ってみるとすでに20名ぐらい並んでいた。うひょー。
これは相当すごいのではと思って中に入ると、なんと椅子席が最後尾に5列ぐらい?あとは全部座布団席。しかも座布団が隙間なく置かれていてこりゃもうあぐらもかけないし足もちょっとも動かせない。
最前列なら少しは足を伸ばせそうと思い最前列に行ったんだけど、そうするとも演者さんとの距離がものすごい近くて目のやり場に困るほど。
上野広小路亭がこんなに混んでるの初めて見た!いやぁびっくりした。


・馬ん次「芋俵」
・小助六「夏の医者」
・小夢「千両みかん」
~仲入り~
・柏枝「茄子娘」
・圓馬「佃祭」

 

助六師匠「夏の医者」
お膝送りの話や学校寄席のまくらから「夏の医者」。
この噺、大好きなんだよー。何が好きって何にも動じないお医者さんが山のてっぺんで野菜のできについて煙草をふかしながら話をするところ。山の景色が広がって涼しい風がふわっと吹いてくるみたいで、たまらなく好き。
「今年の麦の出来はどうだ?」「スイカを植えてみんべぇと思うが、これがなかなか」なんていう話を延々する先生に「先生そろそろ行かねば」と急かすと「おめぇはせわしい男だなぁ」。
うわばみの腹から出てきてようようのことで家にたどりつくと、留守番をしてくれていたおじさんが「くさっ」と鼻をつまむのもおかしい。
薬箱を忘れてきたという先生が「いいだいいだ。おら一人で行ってくる」とのんびり戻って、ぐったりしているうわばみに「もう一度くだしてくんろ」と頼むおかしさ。
最初から最後まで楽しくて聞いていて幸せだった!


小夢師匠「千両みかん」
ギャグ満載の「千両みかん」。線が細い印象が強い小夢師匠だけど、軽くてわかりやすくて楽しくて、これはまたこれでいいのでは。サービス精神満載でノリのいいこの日のお客さんによく合ってたな。


柏枝師匠「茄子娘」
自分の持ち時間が少な目であることをおわびしつつ、息子さんと夏休み一緒に遊びすぎてあんまり稽古ができなかったことをおわびしつつ「茄子娘」。
この噺も大好き。昔話っぽい不思議な世界。
でも柏枝師匠のは何がおかしかったって、雷が鳴って茄子の精の魔力に住職がくらくらっとなってしまうところ。
壊れっぷりがハンパなくてそれがもうおかしくておかしくて大爆笑。どうしたらこんなものを思いつけるのか。
その部分が終わってフツウに戻ってももうおかしくておかしくて肩が震えてしまった。


圓馬師匠「佃祭」
わーい、圓馬師匠、久しぶりだー。近況報告のまくらなどはなしで「佃祭」へ。
佃にある神社の由来や祭りの様子、病気の時の神信心などの説明が、さん助師匠と違って(笑)わかりやすい。
次郎兵衛さんが祭りに行こうとするところから。
「そんなものに行かなくてもいいじゃない」と引き止めるおかみさんは、「どうせお祭りがおしろい塗って待ってるんでしょ」と早速やきもち。
そういわれた次郎兵衛さんは、「お前がそうやってすぐにやきもちを焼くから長屋の連中にからかわれる」とムキになって、「終い船で帰るから」と言って出かけてしまう。
お祭りを楽しんで終い船に乗ろうとしたところを引き止められるところ。すごく自然で…こういうところに落語のうまい下手というのが出るのね…といまさらながら思う。
どうしても船に乗りたい次郎兵衛さんが「お尋ねしたいことがあります」と言われて「何も私じゃなくても他の人に聞きなさいよ」と言うのが面白い。
船が行ってしまい、夫が船頭だからお送りしますと言われてようやく安心した次郎兵衛さん。家にあげられて最初は遠慮するものの、勧められたお酒を飲むところがとてもおいしそう。「祭りを見た後の酒は格別」というセリフもいいなぁ。
そのうちあたりが騒がしくなり、知り合い(雇い人?)の船頭が荷物を置きに来るというのは、わかりやすくていいなぁ。
帰って来た亭主が「命の恩人の旦那が来てる」と聞いてすぐに家に上がろうとすると、おかみさんが「そんななりじゃなくきちんと着換えて」と言うのもいい。
こういう細かいところから、次郎兵衛さんのことを夫婦で本当に神様みたいに言っていることが伝わってくる。

次郎兵衛さんが亡くなったと思い込んだ人たちのどたばたはいかにも落語っぽくて楽しい。
誘われたけど行かなくてよかったーとか、全然悔みになってないところ。
おかみさんが「あなたたちが私がやきもち焼きって噂するからムキになって行っちゃったんです」と長屋の連中を責めるところ。
その悔みのところだったか、圓馬師匠がさくらももこさんが亡くなったことに触れて、「友蔵に似てると言われている私から心の俳句を」といって終い船に掛けた心の俳句を詠んだの、本当に最高だった~!笑った笑った。

送り届けられた次郎兵衛さんを見て大騒ぎになって、でも本物だ幽霊じゃないとわかったところで、お経をあげにきていたお坊さんが「情けは人の為ならず」について話をするというのもよかったなー。
たっぷりの「佃島」堪能した~。