りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

第19回禁演落語を聴く会

8/19(日)なかの芸能小劇場で行われた「第19回禁演落語を聴く会」に行ってきた。


・志ら松「つる」
・談之助「目ぐすり」
・さん助「三助の遊び」
~仲入り~
・談之助、さん助 トーク
・談之助「文違い」

 

さん助師匠「三助の遊び」
談之助師匠がまくらで甲子園のことを語っていたのに続けて「私にも高校野球の思い出があります」と。
私の通っていた高校は野球部が結構強い学校で、夏の大会の時は全校をあげて応援をする習わしがあった。
放課後、応援の練習をするんだけど、応援の中に「狙い撃ち」の音楽に合わせて腕を上げる、というのがあって、上げるときの角度が45度だというんだけどどうしてもそれがうまくできない。私のは「35度」だというので、応援団長が私の方を指して「35度じゃない!45度!」と怒鳴る。そういわれて45度にしようとするんだけど、どうしても35度になってしまう。
練習のたびに「35度ーーー!」と怒鳴られ、そのうち団長も私を目の敵にするようになり、しばらくの間私のあだ名は35度でした。

…ぶわははは。なんじゃその思い出。

それからええと…私は3年前に真打になったのですが…というようなまくらをつらつらと喋りながら「実はこちらの会に呼ばれた時、まさか仲入りだとは思ってなかったものですから…私がこれからする噺15分ぐらいで終わっちゃうんですね。なので時間が…」
それから「三助」のまくらへ。三助というのがもともとは背中を流す人ではなく、階級があって…というような説明をするんだけど、相変わらず説明が下手(笑)。よーわからんで。
そんなドキドキのまくらから「三助の遊び」。
まくらはもにょもにょ…だけど、噺に入ると堂々とするからいいよね、さん助師匠は(←精一杯褒めてる)。
たいこもちの一八の調子の良さ、三助の素朴さが会話からうかがえて楽しい。
三助が吉原に入って店にあがる時にすでに若い衆の会話にどきっとするところ、前はなかったような気がする。
花魁同士の会話が妙になよっとしていて色っぽいのも楽しい。
久しぶりに見た「三助の遊び」楽しかった。なんかピカーっと明るくて好きだった。


談之助師匠、さん助師匠 トーク
談志師匠が脱会するまでは落語協会にいた談之助師匠。その当時と今の落語協会の話をする、というのがメインテーマだったみたいなんだけど、基本的には談之助師匠が当時の落語協会の暴露話をする、という結果に。
印象に残ってる話を箇条書き。

・さん喬師匠は前座のころからめちゃくちゃうまかった。談之助師匠が寄席で見た時に前座時代のさん喬師匠を見て「前座でこんなにうまいとは…!!このあとどれぐらいうまい人たちが出てくるんだろう」とびびったら、そのあとさん喬師匠ほどうまい人が全然出てこなかった。
・談之助師匠が前座をやってた頃は結構前座はふまじめで、平気で外の仕事に行ったりすっぽかしたりして、楽屋に前座が自分一人。仕方なくニツ目に太鼓を叩かせたりしたこともあった。
・真打昇進試験についてのぶっちゃけ話。
・先代の三助師匠の話。ちょんまげを売りにしようとしていたわりに、外を歩くときはヘンテコな帽子をかぶって隠していた。
・そのころは寄席でかける噺は絶対にウケる1つか2つ、という噺家が多かった。


とにかく談之助師匠がどんどん暴露してさん助師匠が困ってる、というトークコーナーだったかな。
談之助師匠というのはすごく頭のいい人だと思うけど、露悪的だったり独断的なところがあってあんまり人の話は聞かない印象。
落語もまくら(高校野球、相撲など)がすごーーく長かったり、落語の最中にも脱線して世間話をしたり…というのが正直私はちょっと苦手だった。すびばせん。