りつこの読書と落語メモ

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末廣亭8月中席昼の部・夜の部

8/17(金)、末廣亭8月中席に行ってきた。
お弁当とおやつと飲み物を持って、昼夜こもる覚悟。

 昼の部
・南太郎「たらちね」
・明楽「犬の目」
・一矢 相撲漫談
・夏丸「洗濯物」
・可龍「狂言マック」
宮田陽・昇 漫才
・萬橘「看板の一」
・夢太郎「目黒のさんま」
・山口君と竹田君 コント
・圓遊「時そば
・松鯉「卵の強請」
東京ボーイズ 歌謡漫談
・遊三「ぱぴぷぺぽ」
~仲入り~
・和光「桃太郎」
・今丸 紙切り
・遊喜「熊の皮」
・南なん「ちりとてちん
ボンボンブラザーズ 曲芸
・遊馬「小物屋政談」

夜の部
・かけ橋「二人旅」
・昇羊「一人旅~宿」
・昇也「庭蟹」
・マグナム小林 バイオリン漫談
・文月「堀之内」
チャーリーカンパニー コント
・里光「のめる」
・柳太郎「おかえり」
北見伸 マジック
・歌春 いつもの
・米福「片棒」
~仲入り~
・宮治「初天神
・正二郎 太神楽
・柳好「寿限無
・遊吉「安兵衛狐」
・うめ吉 俗曲
・昇太「オヤジの王国」

 

明楽さん「犬の目」
久しぶりの明楽さん。やっぱり好きだわ。
「人前で喋るのが苦手です。こうして人前に出るより家で肉じゃが作ってる時の方がテンションが上がる」…ぷぷぷっ。まぁ、そうおっしゃらず、もっと会やってください。
なんか好きなんだな、この方の落語の世界。思わずぷぷっと笑ってしまう。


夏丸師匠「洗濯物」
すごい安定感。客席がぐぐっとひきつけられてそれまでちょっと堅かったお客さんが安心して笑えて場が緩む感じ。くーーー。夏丸師匠、かっこいい!
昭和な芸協噺。楽しかった。
鼻声でちょっと咳も出ていたけど大丈夫かな。


可龍師匠「狂言マック」
いつものまくら(「なにこれ?落語?チョーウケるんだけどぉー」)と「狂言マック」で桟敷の方からケラケラ笑う子どもの笑い声になんかちょっと泣きそうに…。子どもの笑い声っていいなぁ…。


萬橘師匠「看板の一」
ちょっと調子が悪そうだったけど、最初から最後まで全部面白い。
萬橘師匠の改変ってひたすらに面白い。親分の真似しようと思って訪ねて行った男が「お前らよるとさわると博打だな」って言うと「何言ってるんだよ、博打やってねぇよ。もんじゃ焼いてるんだよ」は、何度聞いてもおかしい。


遊馬師匠「小間物屋政談」
この噺、あんまりすぎるよなぁと思うんだけど、遊馬師匠で聞いて初めて「わははは」と笑ってしまった。
なんだろう。語り口が軽めで笑い成分が多めだったから、「そりゃあんまりだよー」の部分でもなんか笑えた。楽しかった。


昇也さん「庭蟹」
前は嫌いじゃなかったけど、なんかちょっと押し出しがきつくなってきて苦手な感じに…。


里光師匠「のめる」
堂々としているけどナイーブなところがちらりと見えるところが好き。楽しかった。


柳太郎師匠「おかえり」
この噺を聞くと、ああ、お盆だなぁ…と思う(笑)。好き。


昇太師匠「オヤジの王国」
そういえば前に末廣亭トリに来た時も「オヤジの王国」だった。ちょっと残念。
昇太師匠の本気を見るには本多劇場に行かなきゃだめらしい。

歌丸師匠が亡くなった時の話。
その日は本多劇場の独演会があったんだけど、劇場に着いたらたくさんの報道陣。
お客さんも並びだしているしこれは大変なことに…と思い、混乱を避けるために報道陣を全員楽屋に呼んでそこで記者会見。
それから独演会をやって、ああ、よかった…と思って劇場を出ると、また別の報道陣が大勢来てる。
慌てて私服からまた着物に着替えて取材を受けた。というのはその日の私服がアロハに短パン。そんな姿で取材を受けると何を言われるかわからない。テロリスト呼ばわりされるおそれも…。
で、取材が終わって打ち上げ。楽しく飲んではしゃいで酔っぱらって自宅に着いたら、またそこにも取材陣。
…いっぺんに来てくれ!!

その後も取材の電話ががんがんかかってくるので、これはたまらない、ということになり、芸協の事務所で急きょ記者会見を開くことに。
昇太師匠のほかに、小遊三師匠、米助師匠、歌春師匠の4人。
カメラが50台以上あってすごい人数の取材陣。
みんなが聞きたいエピソードっていうのはみんなわかってる。
「僕が落語に悩んでいた時、歌丸師匠がアドバイスをくださって、それを今も胸に高座にあがってます」
そういうのを聞きたいんでしょ?わかります。わかってるんです。
でも芸人の悲しい性でこれだけ大勢の人の前で喋ったら面白いこと言いたくなっちゃうんです。
一番最初に喋った小遊三師匠がすごく面白くてどっとウケて、それで他の3人のそういう気持ちに火をつけられちゃった。だから誰もいわゆる「いい話」を全然しない。笑わせに走る。
写真も泣いてるところを撮りたいんでしょ。わかってます。その証拠に私がちょっと汗が出たのでハンカチで鼻の上あたりを拭いたら、その瞬間にがしゃがしゃがしゃ!!!!すごい剣幕で写真撮られましたから。

で、最後に4人寄って撮影。みんなニコニコ顔で米助師匠なんかVサイン。そうしたらカメラマンに言われましたよ。「みなさん、今度は悲しい顔でお願いします」。

次の日、ああ、あの会見はどんなふうに出てるんだろう?と新聞を見たら、見事にVサインの方の写真が出てました。


…ぶわははは。おかしい~。
「悲しくないわけじゃないんです。悲しいんです。今もまだ気持ちの整理がつかないぐらい。でも芸人が集まるとみんな面白いことしか言わない。それがまたいいんです」。
記者会見の記事も読んだけど、すごくよかったなぁ。こういう話をしてくれる昇太師匠のサービス精神、ほんとに好き。

一日こもってさすがに疲れたけど、楽しかった。