りつこの読書と落語メモ

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雷門小助六・三笑亭夢丸 リレー落語会 ベートーベン篇

8/11(土)、日暮里サニーホールで行われた「雷門小助六・三笑亭夢丸 リレー落語会 ベートーベン篇」に行ってきた。


・駒六「辰巳の辻占」
・夢丸「荒茶」
・小助六はてなの茶碗
~仲入~
・小助六「馬の田楽」
・夢丸「浜野矩随」

 

駒六さん「辰巳の辻占」
本当は住吉踊りがあったのにそちらを断ってこの仕事をとったという駒六さん。
リレー落語に参加ということで「辰巳の辻占」。この噺のどこがベートーベンだったんだろう?ロマン?幽霊?運命?

駒六さんって結構達者な前座さんだと思うんだけど、「辰巳の辻占」はまだちょっと…って感じだったかな。
でもすごいチャレンジ精神。これからが楽しみ。


夢丸師匠「荒茶」
昨日は音助さんの清瀬の会のゲストに行ってきたという夢丸師匠。
そちらの会は、音助さんが何回かに渡って子どもたちに落語を教えるという会で、音助さんの子どもたちからの人気は凄いもので。「音助先生!」とキラキラした目で音助さんを見つめるまなざしがきれい。
それにひきかえ自分のことは「夢丸!」って夢丸呼ばわり。
まぁ、しょうがないですね。子どもたちにしてみれば落語を教えてくれる優しい先生なんですから。子どもに取ったら「英雄」みたいなものですよね…「英雄」で、ベートーベン(笑)。
これからする噺も、日本の英雄と言えば信長、秀吉、家康…。他に本多佐渡守正信なんかも英雄と言えるのでは、というちょっと無理めがまくらから「荒茶」。

こういう明るくてバカバカしい噺、夢丸師匠にぴったりで楽しい楽しい。
顔の長さが50センチ、髭の長さも50センチって、絶対嘘だけどすごいおかしい。
首をきゅっと曲げるところからして、ぶりっこしてる女の子みたいでなんかちょっとかわいいというばかばかしさ。

最初から最後までおかしくて楽しかった!


助六師匠「はてなの茶碗
師匠宅の掃除にかりだされて、久しぶりに師匠宅に続けて通った、という小助六師匠。
あれぐらいの年の方っていうのは、物を捨てませんね。なんのかんの言って取っておこうとしますから。
師匠の奥様の自宅の掃除にも伺ったんですが、そこでなんか縄みたいなものが出て来たんですね。「師匠これは?」と聞くと「ああ、それは俺が編んだものだ」って。
えええ?こんなものを編めちゃうの?「愛宕山」の一八みたいだなぁって驚いたんですけど「どうします?」と聞くと「取っておく」。
…こんなものがいつか何かの役に立つとは到底思えないのに…。
で、押入れを掃除してたら竹の物差しが出てきてこれに永六輔とか内海桂子・好江のサインが入ってる。多分奥様のお父様が昔ボーイズをやっていたことがあるから、その時に作ったものなんでしょう。「師匠これは?」と聞くと「ああ、いらない。捨てちゃって」。「じゃいただいてもいいですか」「いいよいいよ。持ってって」。
人によって物の価値って違うんですねぇ。

…そんなまくらから「はてなの茶碗」。
テンポがよくて軽くて楽しい。
油屋さんがお金を前にして江戸っ子らしくいきがるんだけどしばらくすると「それじゃいただきます!」と崩れ落ちるのがなんともいえずおかしい。楽しい~。

これのどこがベートーベンなんだろう?と思っていると、最後の方になんと天皇の物まねが入り…「皇帝」。
ぶわはははは。しかもその物まねがいつもよりうまくいかなかった…と二席目で小助六師匠が本気で悔しがってたのがおかしくておかしくて。
楽しかった~。


助六師匠「馬の田楽」
助六師匠が「馬の田楽」ってなんか意外~。
しかし私にとっては「馬の田楽」というとどうしても小三治師匠の印象が強いのだよな。ぐふふ。
これは「田園」かな?


夢丸師匠「浜野矩随」
最後は私が「悲壮」です。もっとも悲壮から遠い男ですよね、私は、すみません。
悲しい時でもついこう…笑っちゃうんですね、愛想笑いなんですけどね。これ、悲しい時でもそうなんです。
この間の歌丸師匠のお葬式の時も…テレビが来てたんですけど、お客さんに気づいて私が「あっ、どうも」ってこう笑ってる私が映り込んでいて…なんだこいつ、刺客か?みたいな…。

…ぶわはははは。夢丸師匠のまくらってほんとに楽しい~。そしてどんなことを言っても人柄がいいからもう楽しさしかないわー。

そんなまくらから「浜野矩随」。
これもまたとても意外な…。
甘さを見せる矩随と、一瞬で沸点に達して暴言を吐いてしまう若狭屋の主人の姿がリアル。言うほどに言葉が激しくなること、あるよなぁ…。
夢丸師匠はきっとお母さんが死なないバージョンかと思っていたら…。

辛いけど夢丸師匠らしくからっとしてるから後味は決して悪くなかった。