りつこの読書と落語メモ

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1ミリの後悔もない、はずがない

 

1ミリの後悔もない、はずがない

1ミリの後悔もない、はずがない

 

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紹介
椎名林檎さん絶賛!! 「私が50分の円盤や90分の舞台で描きたかった全てが入っている。」
ネクストブレイクはこの作家! 心揺さぶる恋を描く鮮烈なデビュー作。
「俺いま、すごくやましい気持ち……」わたしが好きになったのは、背が高く喉仏の美しい桐原。
あの日々があったから、そのあと人に言えないような絶望があっても、わたしは生きてこられた――。
ひりひりと肌を刺す恋の記憶。出口の見えない家族関係。人生の切実なひと筋の光を描く究極の恋愛小説。  

とてもよかった。

後悔なんかしてないよ!と胸を張った後で、そんなわけないじゃん、と自分にだけ聞こえるように小さな声で言う。

振り返れば後悔の連続だけど自分の選んできた道は一本しかなくて、選ばなかった道に戻ることはできないのだから、前を向くしかない。

特に子どもは親を選べないし居場所を選ぶこともできないのだから。

恋愛は一時の感情で、恋愛関係が永続的に続くことなどないし、いつかは終わりが来て思い出に変わっていくけど、それでも誰かに大切に思ってもらえた経験は自分にとって一生の宝物だ。

由井が桐原に会えてよかった。由井の母に安伊子さんがいてよかった。そして由井が家庭を持ててよかった。

これがデビュー作とは。これからも注目したい作家さん。