りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

鈴本演芸場7月中席昼の部

7/20(金)、鈴本演芸場7月中席昼の部に行ってきた。

・きよひこ「狸札」
・歌太郎「子ほめ」
翁家社中 太神楽
・燕弥「寄合酒」
・はん治「妻の旅行」
・ホームラン 漫才
・馬石「粗忽の釘
・菊丸「鰻屋
・のだゆき 音楽
・文菊「棒鱈」
~仲入り~
・ダーク広和 マジック
・玉の輔「お菊の皿
・小里ん「天災」
ホンキートンク 漫才
・南喬「風呂敷」

燕弥師匠「寄合酒」
ああやっぱり真打って全然違うんだなぁとしみじみ思う安定感。何回聞いたかわからない噺なのに、風呂敷をぴゃーーっとひろげて数の子がくっついてきたくだりを聞いて大笑い。
この芝居、燕弥師匠がすごい安定感でかっこよかった~。


ホームラン先生 漫才
なんか毎回ネタを変えてくれてちょっと感動。この日もたにし先生がぶっ倒れるんじゃないかと思うくらいの熱演(歌舞伎)で大爆笑だった。


馬石師匠「粗忽の釘
亭主が夫婦の違和感を愚痴るのが独自でおかしい~。
「なんかね。言葉に剣が…。あたしの考えすぎなんですかね?いやでもやっぱり確かに剣が…」って。
ふぇーふぇーよりこっちの方が好きだわ。
面白かった。


文菊師匠「棒鱈」
噺に入ったとたん、前から8列目ぐらい?がものすごーーく騒がしい。
その前から結構声が大きい爺がいるようで私語がうるさい時とかあったんだけど、なになに?と思うぐらいの騒がしさ。
どうやらお酒を飲みながら見ていて?トイレに行きたくなったらしいんだけど、その移動がもううるさいのなんの…。
文菊師匠、ちょうどくまさんが酔っぱらって兄貴に隣の座敷の田舎侍の悪口を言ってるところだったんだけど、「なんだなんだこの騒ぎは。席を移動して出て行くだけでこの騒ぎ。もういやになっちゃった…」。
…ぶわははははは!!!さすがです!!

「もうどこまでやったかわからなくなっちゃった」って言ったら、すかさずその仲間の爺が「しっかりしろーー」。
うるせーーー。しっかりしろはお前らだ!!いい気になるな!!(怒)

いやでもさすがだった文菊師匠。あのひどい妨害をちゃんと噺に取り入れて挽回して素晴らしかった。


小里ん師匠「天災」
にらぼう先生の所を訪ねたところから、だったんだけど、そこからだとさすがに噺を知っていないと何が何だかわからないのでは。
客席は水を打ったようにしーーーーん。ある意味あっぱれではあったが。


南喬師匠「風呂敷」
悋気のまくら。
男というのはしょうもないもんで金が少しできるとすぐに外にお楽しみを作るようになる。しかしそういうことはすぐにかみさんにばれる。女性というのは本当に触角が働くというんでしょうか。実に鋭い。

ある男が浮気をして帰ってきて女房が寝ちゃってたのでこれ幸いとあわてて服を脱いで寝巻に着替えようとしたんだけどそこで目覚めた女房が「くやしいーーーお前さん浮気してきただろ!」。なんでわかったのかと思ったら「ステテコが裏返しになってる!」。
それからしばらくおとなしくしていて仕事で遅くなって帰ると女房が待ち構えている。
してない、してる、の押し問答になり、脱いでみろと言われて脱ぐと、ステテコも裏返しになってない。
それを見て女房が「くやしいーーー。今日は二軒行きやがった!」。

…ぶわははははは。
もう小噺でひっくりかえるほどおかしいってなんなんだろう。間がいいのかな。表情かな。決めつけて悔しがるおかみさんが最高だった。

そんなまくらから「風呂敷」。
このおかみさんは本当に新さんとはなんでもなかったのかねぇ…。といつも聴いていて思ってしまう。ちょっと怪しい(笑)。

頼られて文句を言いながらも悪い気はしてない兄貴がいい。
いい気になって「こういう言葉があるのを知ってるか」と言って「女は三階に家なし。女はな、三階にいちゃいけねぇんだ。一階にいなくちゃいけねぇ」。全部でたらめなおかしさ。
そしてえらそうな兄貴がおかみさんにはすっかりバカにされているのがまたおかしい。

家に行ってみるとべろんべろんの亭主。これがもうほんとに酔っぱらってべろんべろんになってるようにしか見えない。
風呂敷で亭主を抑えながら、新さんに言葉を投げかけるおかしさ。

笑った笑った。
楽しかった~。
この芝居、結局5日通ったけど、全部違う噺でどれも楽しくて大満足。