りつこの読書と落語メモ

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九時の月

 

九時の月

九時の月

 

 ★★★★

15歳のファリンは、イランの首都テヘランの名門女子校に通う裕福な家の一人娘。学校では孤立し、運転手付きの車で家と学校を往復するだけの鬱屈した毎日を送っている。だが、美しいサディーラが転校してきたことで、ファリンの日常は一変する。親友となった二人は、学校だけでなく休日も行動を共にするようになり、互いを想う気持ちを深めていく…LGBTとは、恋とは、愛とは。革命後のイランを舞台とした、愛し合う二人の少女たちの悲しい運命を描く実話をもとにした物語。

戦争で命の危険にさらされ、革命で世の中がひっくりかえった後はお互いを監視しあい、どこにも居場所を見つけられず窮屈な毎日を送る少女ファリン。
サディーラという少女と出会い心を通わせ恋する喜びに包まれたのもつかの間、悲劇的な結末へと転がり落ちていく。

同性愛で死刑になり、物語を読んだり音楽を聞いたり未来を夢見ることまでも禁じられるなんて、なんてむごいんだろう。逃げたいと夢見ながらもどこにも救いの手を見つけられない、そんな人たちがこの世界にどれぐらいいるのだろうと思うと絶望的な気持ちになる。

そして国がおかしなことになると日本も…。私たちも決して他人事ではない。