りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

西新宿ぶら~り寄席 ”新作と古典の会”

4/18(水)西新宿ぶら~り寄席 ”新作と古典の会”
友だちから鳳笑さんが私好みなのでは…ということを言われて前から見たい!と思っていた。
なかなか日にちが合わなかったんだけど、こんな会を見つけたので行ってみた。
全員初見!と思ってたけど、このブログを検索したら鳳月さんと鳳志師匠をしのばず寄席で見ていた。おそるべし、しのばず寄席。
しのばず寄席って結構いいメンバー組んでるんだけど、ネットの更新がダメダメちゃんなんだよなぁ…。かわら版でも目次に反映されてないことが多いし。

 

・御挨拶(全員)
・鳳月「ちはやふる
・鳳志「付き馬」
~仲入り~
・円福「権助魚」
・鳳笑 まくら

 

御挨拶(全員)
最初に4人出てきてご挨拶。
タイトルを「新作と古典の会」にして、みんなでここでは降板関係なくチャレンジしていく会にしよう!と決めていたのに、楽屋で話してみたら今日は全員古典。「みんな守りに入ってる!」に笑う。
順番はじゃんけんで決めようと言われて鳳月さんが「いやそれは待ってください!だって万が一負けてトリになっちゃったら。前座がトリって。ありえないっしょ!」。
「負けなきゃいいんだよ」「大丈夫今日のお客さんは許してくれる」なんて言いながらじゃんけん。
最後に残ったのが鳳月さんと鳳笑さん。
ぶわはははは!
そしてじゃんけんの結果、鳳笑さんが負けてトリに!

鳳月さん「ちはやふる
前にしのばず寄席で見た時も思ったけど、もと吉本の芸人さんだけあって心臓が強そう~。
ていうか、トリをいやがったのに開口一番で「ちはやふる」って?トリとる気満々なのでは…(笑)。
この時点で、時間大丈夫かなぁという不安…。


鳳志師匠「付き馬」
そうだ、この師匠もしのばず寄席で見たことがあったのだった。
前方の鳳月さんの高座を「前座とは思えない堂々とした本寸法の高座」と褒める。
「うちの師匠は髪の毛を七三に分けた時に1本でも乱れたらいやっていうぐらいの人なんですが、弟子の方はご覧の通り結構自由でして…鳳笑はあんなふうなもう…見た目からして異様な感じで…鳳月は元漫才師であれが一番師匠を継いでる感じでしょうか、それで私が…いまだ芸風が定まらないというやつでして」

そんなまくらから「付き馬」。
テンポよく動きもあって面白い。
若い衆が「これはだまされているのでは」と疑心暗鬼になったところに帯をやるとか縁起商売だからおじさんの商売を言いにくかったとか言われて、「なんだ(じゃ大丈夫か)」と気を良くするのが見ていて気の毒~。

いやしかし「付き馬」もトリネタだよね。みなさんトリは嫌だと言いながらしっかりトリネタじゃないっすか。時間大丈夫かしら…。


円福師匠「権助魚」
初めて見る師匠。新作もやられる師匠なのかな。なんとなくそんな感じ。
権助魚」もクスグリたっぷり、ギャグ多め、だった。

 

鳳笑さん まくら
待ってましたの鳳笑さん。
小柄で痩せてて目がギョロっとしていて独特の癖のある喋り方。

自分が住んでいる近所に拘置所があって、オウム事件のあとに移送されるときはかなりの騒ぎだった。
たまたまコンビニにコーラを買いに行き、その帰り道、落語の稽古をしていた。
ブツブツ喋りながら歩いていたらパトカーが来て自分の行く手を阻むように止まったと思ったら警官が飛び出してきて一人は前、一人は後ろにまわりこんできた。
そしてフツウ職務質問の時って手順があるんだけど(まず「お兄さん」と声をかけて「ちょっとこっちに来て」と呼ぶ。それから「ちょっと質問させてください」と言って名前や職業を聞く。それからボディタッチ。それも許可をとってから。そのあとカバンの中身を見られる)、それらの手順をすっとばしてきて、いきなりボディタッチしてきた。
おいおいおいこれは大変なイキオイだな。と思っていると、「身分証明書は?」。
カバンを開けて保険証と落語家として使っている名刺?を渡すと、「さんゆうてい…ん?」。どうやら漢字が読めないらしい。
「ほうしょう」と答えると「え?ショーコー?」。
あくまでも信者という見立てらしい。
「この名前は?」と聞かれ「ホーリーネームです」と答えると、即パトカーに連れていかれた…。

…ぶわはははは!
どこまで作ってるのかわからないけど面白いっ。

それから、やはりコンビニに買い物に行ったときに、小指のない明らかその筋のおじさんとバシッと目が合い、ものすごいにこやかに話しかけられた、という話。
絶対ヤクをやってると思いこんで話しかけてきたおじさんに「いや私やってないんで」というと、まるで医者のように目、鼻、喉、腕、ふくらはぎをチェックされた、というのがおかしい。

風貌を利用したまくら、すごくおかしかったんだけど、そういう話をしながらもなにかこう落ち着きというか独特のムードがあって、これは落語も期待できそう~!と思っていたら、なんと時間切れ。
なんでも打ち上げの予約時間があったらしく鳳笑さんが高座から確認すると「もう終われ」の合図。がーん。

ご本人も高座を降りるときに「不本意…」とつぶやいていたけど残念でしたわ~。
次は違う会に行ってみよう。