りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

連雀亭日替わり夜席

4/5(木)、連雀亭の日替わり夜席に行ってきた。

 

・辰乃助「動物園」
・志獅丸「崇徳院
・柳若「辰巳の辻占」
・さん光「試し酒」

 

辰乃助さん「動物園」
今年の桜は早咲きというような話から、自分は日芸落研出身で、という話へ。
日芸落研というのは結構な体育会系で週に4回稽古がある。新入部員が落語をやるのを4年生は脇息…わかりますか?脇息。お殿様が肘を置くやつです。ああいうのを道具屋かなんかで買って来たんでしょうか、あれを置いてですね。そこに肘をのっけてえばってみてるんです。
私が今、金馬師匠に稽古をつけていただく時だって、金馬師匠はそんなものを使ったりしませんよ?それをたかだか大学の先輩が…なんですから。
それでなにかというと「了見を鍛えてるんだ」と言う。了見を鍛えないといけないのはお前のほうだろ!

そんなまくらから「動物園」へ。
辰乃助さん、ちょっと言葉が聴きづらいという印象があったんだけど、大きな声で滑舌もよくとても聞きやすかった。
この噺、辰乃助さんに合ってるなー。


さん光さん「試し酒」
4月は始まりの季節。
自分も4月といえば、就職して東京に出てきて初めての一人暮らし。希望に燃えていたことを思い出す。
彼女もできるといいな、自分で稼いで自分で使って…。そんな希望の4月。5月に入ると5月病。6月になって落語家になる。
だから落語家の場合は4月入門じゃないんですね、だいたい社会に出て「だめだこりゃ」となって入ってくるので、世間より何か月か遅れてる。

…ぶわはははは。なにそれおかしい(笑)。

噺家に対して世間の人が抱いている間違ったイメージというのがあって、一つは噺家は普段から着物で過ごしている、もう一つはみんな酒豪で酒で身を持ち崩す人が多い。
そんなことはありません。
今のうちの協会の会長、市馬師匠は下戸、それから人間国宝小三治師匠も下戸。
私も下戸なんで…ということは…(にやり)。

そんなまくらから「試し酒」。
さん光さんがもしや私好みなのではないかと思って行ったのだけど、うーん…確かに…好きだわ。地味そうに見えて底抜けの明るさがあるところが。
なんか…この感じは…ああ、そうか、権太楼師匠だ。権太楼師匠に似てるんだ。ぴかっとかわいい面白さ!

お酒をぐいぐいっと飲むところがなんともいえず独特で…すごくゆっくりで、なかなか盃が上がらないのが、なんかすごくおかしくて笑ってしまう。

けろっとした久蔵さんとさん光さんが重なって面白かった。
もっと見てみたいな、さん光さん。