りつこの読書と落語メモ

はてなダイアリーからブログに移行しました。

鈴本演芸場正月二之席夜の部

1/19(金)、鈴本演芸場正月二之席夜の部に行ってきた。
前の日に少しげっそりしちゃったので気が進まかったのだが、会社の人と一緒に行く約束をしていたので、だったら気合を入れて開場前から並ぶか!と早退。
16時半前ぐらいに着くとすでに行列ができていて、ひぇー。
でも早退したおかげで前の方の席に二人で並んで座れたのでよかった。

 

・朝七「桃太郎」
・駒次「ガールトーク
・ダーク広和 マジック
・菊之丞「たらちね」
・白鳥「ナースコール」
・ホームラン 漫才
・さん助「もぐら泥」
・白酒「粗忽長屋
~仲入り~
・ペペ桜井 ギター漫談
・雲助「新版三十石」
・ストレート松浦 ジャグリング
喬太郎「ハンバーグができるまで」

 
朝七さん「桃太郎」
お友だちから「すごい前座さんだよ」とうわさには聞いていたけど、びっくりしたー。
菊之丞師匠のような外見に、とても前座とは思えないこなれた落語。
なんだろこの…おまいさん、あたしもいろいろ苦労してきたんだよ、聞いておくれでないかい?あたしのおしゃくじゃうまくないだろうけど…っていうたたずまいは…。
前の会社にいたとき、入ってきた新人で「おやじ」というあだ名のついた子がいたんだけど、電話をかけてる時の腰の低さとかたたずまいに貫禄がありすぎて「やっぱり社会の荒波をくぐってきた人は違うわねぇ」とつい言ってしまうほど。客先に連れていったら、お客さんに偉い人と間違えられて深々と頭を下げられたことがあったけど、それを思い出した。
「桃太郎」、普段聞いて面白いと思ったことがないんだけど、ちゃんと面白かった。すごし!


駒次さん「ガールトーク
師匠が亡くなったばかりだからなのだろう。羽織姿。
師匠の思い出を語ったりするのかなと思っていたけれど、いつものまくら(電車で携帯覗き見、師匠に連れられて中野のおいしいハンバーガー屋、学校寄席の感想)だった。
ガールトーク」、遭遇率が高い…。面白いけど他の噺も聴きたい。


白鳥師匠「ナースコール」
看護師不足なので「優秀」じゃないけど採用されちゃったミドリちゃん。
おバカなミドリちゃんの信じられないけど本人的は大真面目な言動が爆発的に面白い。
最初から最後まで笑いっぱなしだった。


さん助師匠「もぐら泥」
まくらなしで「もぐら泥」。
これがめちゃくちゃ面白かった。
泥棒が強気に出て脅したり、突っ込まれて「はい、その通りです」と引っ込めたり。
泥棒も店の主人もおかみさんも通りかかった男も、キャラが立っていて面白い。
この日のお客さんがすごくノリがよくてウケるから、相乗効果で面白くなっていく感じ。
たのしかった~。


白酒師匠「粗忽長屋
前日もしていた池袋演芸場にいた自由すぎるおばちゃん(寄席を自宅と思ってしまっていて、思ったことを全て口に出してしまう)のことを語ったあと、「こういう人のまわりからはまともな人は離れて行ってしまい、気が付くとこういう人のまわりにはさん助さんみたいのばっかりが集まるようになってしまう」。
…ぶわははは。
なにせさん助師匠の高座の後、「あれはいったいなんだったんだ?」という空気が若干流れるから、こうやっていじってくれると「あ、ああいうキャラなんだ。笑っていいんだ」とお客さんがほっとするのが伝わってきて、おかしい。

そんなまくらから「粗忽長屋」。
まめでそそっかしい男のスピード感のある粗忽ぶりがめちゃくちゃ面白い。
「行き倒れは隣に住んでるくまだ」という確信がすごくて笑ってしまう。
「死んでるよ」と言われたくまも「あにぃがそこまで言うんじゃまちがいないな」と静かに納得してしまうおかしさ。
二人が戻ってくると「戻ってきた!」と喜ぶ観衆がおかしすぎる。
最初から最後までおかしかった~。


雲助師匠「新版三十石」
二枚目のイメージが強い雲助師匠が、ものすごいなまったり入れ歯が外れたりふんがふんが言ったりするのがたまらない。
一緒に行った人も雲助師匠は人情噺というイメージがあったらしく、びっくりしていた。(爆笑する隣で「よっしゃ」と自分の手柄のようにガッツポーズ)


喬太郎師匠「ハンバーグができるまで」
ちょっと演劇っぽく見えてしまって実は少し苦手な噺。
喬太郎師匠の会に通っていた頃は、この噺に当たる確率が高く、当たるとちょっとがっかりしていた。
今も好きなタイプの噺ではないんだけど、でもほんとにさすがだなぁと思った。
普段自分の気持ちを表すことが苦手なマモルが別れた奥さんが自分の大好物のハンバーグを作ってくれて食べてみたら相変わらずおいしくて心がほぐれていくところ。
その後の展開をわかっているだけに見ていてたまらなく…自分一人気持ちが盛り上がっても相手に伝えなければ…そして相手も同じように思ってくれなかったら、なんにもならないんだよなぁ…と思う。
商店街の3人のちょっとずれた優しさに救われながらも、甘くて苦い人参の味で終わる。
うーん、すごい。