りつこの読書と落語メモ

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臣女

 

臣女(おみおんな) (徳間文庫)

臣女(おみおんな) (徳間文庫)

 

 ★★★★

夫の浮気を知った妻は身体が巨大化していった。絶望感と罪悪感に苛(さいな)まれながら、夫は異形のものと化していく妻を世間の目から隠して懸命に介護する。しかし、大量の食料を必要とし、大量の排泄を続ける妻の存在はいつしか隠しきれなくなり、夫はひとつの決断を迫られることに──。恋愛小説に風穴を空ける作品との評を得、満票にて第22回島清恋愛文学賞を受賞した怪作! 

夫の浮気がきっかけで巨大化していく妻。
どんどんどんどん大きくなっていき、時に不均衡になり言葉も発しなくなり獣化したかに見えるのだが、成長?の過程で美しくなったり感情を現せたりする瞬間もある。

糞尿にまみれた物語でにおってきそうでげんなりもするのだが、こうなって初めて夫婦が本当に心を通わす瞬間を得たりもして、究極の愛の物語と言えなくもない。

夫の心の動きがとてもリアルで嫌悪感を抱くような言動もあるのに他人事には思えない。すごい作品だった。

これが私の2017年の読み納め本。