りつこの読書と落語メモ

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死すべき定め――死にゆく人に何ができるか

 

死すべき定め――死にゆく人に何ができるか

死すべき定め――死にゆく人に何ができるか

 

現役外科医にして「ニューヨーカー」誌のライターである著者が描く、迫真の人間ドラマ。人生の終盤をよりよくするために奔走した人々のエピソードが圧倒的な取材力と構成力で綴られた本書は、読む者に自らの終末期の選択について多くの問いを投げかけるだろう。終末期をどう生き、最期の時をどう迎えるのか。私たちは豊かに生きることに精いっぱいで、「豊かに死ぬ」ために必要なことを、こんなにも知らない―。

★★★★★

病気になって病院に行くとき誰もが治ることを期待しそのためなら費用も副作用もどうに我慢しようと考える。これは本人だけでなく治療する側も同じで、だからこそ治らない患者に副作用の酷い治療を施したり、終末を迎えようとする患者に心無い言葉をかけてしまうことにつながっている。

作者自身が医師であることもあって、勉強したりいろんなケースを見てきたことと、自分の親を看取った体験からの感じたこともあり、知と情その両方から語られているので、非常に客観的かつ心に触れる内容になっていて素晴らしい。

「人間は一度しか死ねないのだから、死の経験から学ぶことはできない」という言葉が胸に沁みる。
避けては通れないことなだけに、家族にも読んでほしいし話しあいたいと思った。

素晴らしい本だった。まわりの人にもすすめたい。