時間のないホテル
★★★★
チェーン系巨大ホテル「ウェイ・イン」に泊まったニール・ダブルは、謎めいた赤毛の女から、世界各地のホテル内各所に掲げられた抽象画の写真を撮って集めていると聞かさた。その抽象画は巨大な1枚の画をバラバラにして額に入れられているため、組み合わせると模様が続きになる筈だという。ある晩、眠れず部屋を出たニールが廊下を歩くと、いつまで経っても端に行き着かず……クリストファー・プリースト絶賛の、J・G・バラード『ハイ・ライズ』とスティーヴン・キング『シャイニング』に捧ぐ、巨大建築幻想SF。
前半がリアルなだけに、え?こういう展開?!と後半にびっくり。
でもたしかに冗長に感じるほど丁寧に描かれた前半があるから、後半の展開に爽快感を感じられるのかもしれない。
家よりホテルの方がホッとする男がホテルに捕らわれてメタメタにされるって、怖いけどちょっとおかしい。
ホラーのようでもありコメディのようでもあるな。
映画向きかも。