りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

らくごカフェに火曜会 こみち&小辰

9/12(火)、「らくごカフェに火曜会 こみち&小辰」に行ってきた。

・小辰「たけのこ」「いかけや」
・こみち「宿屋の富」
~仲入り~
・こみち「ガールズトーク
・小辰「お初徳兵衛」
 
小辰さん「たけのこ」「いかけや」
おお、喜多八師匠の噺だ。こうやって師匠が亡くなっても、噺が継承されていくのって素晴らしいな。
それにしても小辰さん、扇辰師匠に似てきたな…。
 
こみちさん「宿屋の富」
テレビのドキュメンタリーの取材がもう2か月入っているらしい。
仕事場にも自宅にも師匠宅にもカメラが入り、気が休まる暇がない。
そして「ドキュメンタリー」と言いながら、ちょいちょい「まじめな顔でお願いします」「ここでお子さんの泣き声を入れたいので…」等あれこれ指導が入る。
基本的にはいつでもどんなことでも笑顔で受けたい、できる限り相手のご要望にも添いたいのだけれど、かなり疲れる…
しかも今日判明したのは、これだけ負担がかかってもノーギャラらしい…。
 
そういえば一之輔師匠も「プロフェッショナル」の最後で「プロフェッショナルとは?」と聞かれて「ところでこれってギャラ出るんっすか?ギャラが出るっていうのもプロフェッショナルっすよね」と黒い笑いをしていたなぁ。
宣伝になるんだから!出してやってるんだぞ!というのが根強いんだろうね。テレビってテレビって…。
 
そんな近況から「今日は披露目でやりたいけどやわやわだからさらっておきたい噺を…」と言って「宿屋の富」。
いやぁこれがめちゃくちゃ楽しかった!
 
特に富の当日、湯島天神に大勢集まってきたシーンが最高だった。
わいわいやってる中には女性陣がいて「当たったらどうする?」「自分用に着物を100枚仕立てて…あとは近所のお友達全員に着物を作ってあげるわー」なんて盛り上がっていて、そこに「俺は1番は当たらないけど二番が当たるんだ」と言い張る男が入って来て、水を向けると「聞いてくれるかぃ?」といちいちいきがってから話しはじめるのが楽しい。
また、男に捨てられたーとおいおい泣いてる女が「1番富があたったらどうする?」と聞かれて「その金で大きな藁人形をこしらえて…(カーンカーン)」っていうのにも大笑い。
あとどこのシーンだったか忘れちゃったんだけど、変な笑い声を繰り返すのがツボにはまっておかしくておかしくて。
 
こみちさんはいいなぁー。明るくて楽しくて。
これはお披露目も楽しみだ!
実は披露目のチケットをご本人から買いたいなと思って伺ったので鈴本のチケットを無事に買うことができて満足~。
 
こみちさん「ガールズトーク
「私、駒次さんの大ファンなんです」とこみちさん。
この噺、いつか江戸版に変えてやってみたいと思っているんですけど、なにせ今は稽古する時間がとれないので、教わったまんまやります。
教わった…といってもさらえてないので、あらすじをぼんやり覚えてるだけの状態で…あとは登場人物たちが勝手に動き出すのを待つという…落語の本来の…正統派のスタイルで…。ぶわはははは。
 
…自分で言いながら大笑いするこみちさんがおかしい~。
そんなまくらから「ガールズトーク」。
噂話をする女たちの噺だから女性がやるといやらしくなりそうだけど、こみちさんのほどが良くて嫌な感じが全然しない。駒次さんがやるよりもっとこざっぱりした印象なのは面白いな。
 
確かに途中うろ覚えでセリフが出てこなかったりして「なんちゃらかんちゃら」「なんちゃらかんちゃらですましちゃおうっていうのが…乱暴だなっ!」と自分でつっこみつつ、でも面白さは十分伝わってきた。
次は江戸版を見てみたいなー。
 
小辰さん「お初徳兵衛」
これはきれいな噺家さんじゃないとできない噺だよなぁ。
小辰さんはこざっぱりしていてきれいなのでこの噺にもぴったり。
やる前には照れてらしたけど、とても合っている感じがした。