りつこの読書と落語メモ

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私の名前はルーシー・バートン

 

私の名前はルーシー・バートン

私の名前はルーシー・バートン

 

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ルーシー・バートンの入院は、予想外に長引いていた。幼い娘たちや夫に会えないのがつらかった。そんなとき、思いがけず母が田舎から出てきて、彼女を見舞う―。疎遠だった母と他愛ない会話を交わした五日間。それはルーシーにとって忘れがたい思い出となる。ピュリッツァー賞受賞作『オリーヴ・キタリッジの生活』の著者が描く、ある家族の物語。ニューヨーク・タイムズ・ベストセラー。  

 

主人公のルーシー・バートンが盲腸で入院し思いがけず入院が長引いていたときに、疎遠だった母親が見舞いに来て5日間滞在する。このときの母娘の何気ない会話(ほとんどが近所の噂話)を中心に、貧しくて仲間はずれにされていた少女時代や作家として歩みだすきっかけ、離婚して娘たちと離れ離れになったことをルーシが語る。

人との付き合い方がよくわからないため、なかなか思うような関係を築くことができないルーシー。
愛しているとは決して言ってくれない母を激しく求めながらも、自分も娘たちに寂しい想いをさせてしまう。
そんな自分自身のことを突き放した視線で見つめ容赦なく書くルーシーの作家としての生き方。

作家の物語なのでどうしてもルーシーと作者を重ねて見たくなってしまうのだが、この物語はそういうことすら拒んでいるように思える。
タイトル同様、孤独な作家としての生き様がすがすがしくも感じられる。

面白かった。