ぼくの死体をよろしくたのむ
★★★★
彼の筋肉の美しさに恋をした“わたし”、魔法を使う子供、猫にさらわれた“小さい人”、緑の箱の中の死体、解散した家族。恋愛小説?ファンタジー?SF?ジャンル分け不能、ちょっと奇妙で愛しい物語の玉手箱。
日常だけど私がいる「ここ」とは違っていて、そこにとても惹かれる。
登場人物たちの感じ方も自分とは少し違っていて、「ほぉ」と驚くのだがそれがとても楽しい。
全体的に体温低めで静かだけど、うちに秘めた情熱や狂気がチラリと見えるところが好きだな。
特に好きだったのは表題作、「土曜日には映画を見に」「スミレ」。