りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

末廣亭6月下席昼の部

6/24(土)、末廣亭6月下席昼の部に行ってきた。


・緑助「つる」
・喬の字「出来心(前半)」
・ストレート松浦 ジャグリング
・天どん「ハーブをやっているだろ!」
・馬遊「牛ほめ」
・小菊 粋曲
・あんこ「初天神ウルトラマンかっぽれ」
・志ん輔「宮戸川(上)」
・にゃん子金魚 漫才
・圓丈「ランゴランゴ」
・伯楽「猫の皿」
・アサダ二世 マジック
・小里ん「棒鱈」
~仲入り~
・さん助「胴斬り」
・一風・千風 漫才
・種平「忘れ物承り所」
・小ゑん「吉田課長」
・紋之助 曲独楽
喬太郎「極道のつる」

 

緑助さん「つる」
面白くしよう、笑わせてやろうというのはわかるんだけど、そのせいで散漫な印象。確かに面白くもなんともない噺なんだけど、普通にやれば笑いが起きるところも起きないのは、間がよくないからだと思う。
ってえらそーにごめん。でもうけよううけようとする前座さんは苦手。


天どん師匠「ハーブをやっているだろ!」
出囃子が流れてきて「え?天どんさん?!」。どうやら一之輔師匠の代演らしい。
二階席まで満員のお客さん、なんかそんなに笑わないなぁ…という印象だったんだけど、天どん師匠の自虐的なまくらで笑いがどんどん起きてきて、そのまくらの続きのような「ハーブをやっているだろ!」で大爆笑に。
すごいすごい。それまでの重たい空気をがらっと変えた!ちょっと鳥肌もんだった。


圓丈師匠「ランゴランゴ」
「台詞を忘れちゃうんだよ」と目の前に釈台を置いて…。
前は苦手だった圓丈師匠、最近好きになってきた。
シュールで面白い噺だなぁ。タイトルだけ聞いたことがあって前から聞いてみたいとおもってたんだ。
「えーっとどこまでいったかな」と台本をめくるのも落語の一部みたいでおかしかった。


伯楽師匠「猫の皿」
いつも自分の本の宣伝をするから好きじゃなかったんだけど、「猫の皿」がすごくよくてびっくりしてしまった。
茶店で休んでいる時の景色が目に浮かんできて、そこで目にした猫の皿、店の主人とのやりとり。さらっとしていてでもとても落語らしくて素敵だった。


さん助師匠「胴斬り」
ずっと聞きたいと思っていたさん助師匠の「胴斬り」にようやく遭遇!わーーい!
好きなんだよねぇ、この噺。
辻斬りにあって、上半身と下半身が真っ二つになってしまった男。上半身が天水桶の上に乗っかって「どうにかしないと」と困っていると友だちが通りかかり、声をかけるとびっくりしながらも家に連れて帰ってくれる。
上半身をおんぶして下半身と手をつないでってその状況も相当シュールなんだけど、そうなりながら「おめぇ、いつまでもぷらぷらしてるからこういうことになるんだぞ。ちゃんと働け」って説教するっていうのがおかしすぎる。
そして家に帰ってきてからの奥さんの反応も、ぎゃーーって驚きながらも「お前さんが酒飲んでいつもふらふらしてるからだよ!」って…。そっち?!

上半身、下半身別々に奉公に出て、両方の様子を見に行く友だち。
下半身の方が就職先でバカに評判がいいのがおかしい。
そして下半身が話をする様子を、人差し指と中指のちょこちょこした動きで表現するばかばかしさったら!

いやぁ楽しかった!


種平師匠「忘れ物承り所」
この代演はうれしい。

物忘れが激しくなった。もうなんでも忘れちゃう。数字なんか全然覚えていられないので電話番号も覚えてられない。電話番号は携帯に入ってるからそれを見ればよさそうなもんだけど、名前も忘れちゃってるから何をどう探していいかわからない。

…ぶわははは!おかしすぎる!
肩の力が抜けたゆる~いまくらがすごく楽しい。なんか芸協の師匠みたいだな、このゆるさ。

忘れ物も多くなったというまくらで、あ、「忘れ物承り所」だな、とわかる。種平師匠、この噺率が高い。他の噺も聴いてみたいな。


小ゑん師匠「吉田課長」
楽しかった!
バーコードとあだ名のついた吉田課長が、単身赴任先のアメリカから心機一転!とばかりに金髪のカツラをかぶって帰国。
もうそのハゲネタのおかしいことったら。
上の方が薄くなって、サイドの髪を上に持って行ってふわっとさせるしぐさがもうおかしくておかしくて。
またその言い草が(「本来あるべき場所に戻してやっているだけだ!」)最高。

最初から最後まで大笑いだった。


喬太郎師匠「極道のつる」
「つる」で始まって「極道のつる」で終わるという集大成感がたまらない。
もう喬太郎師匠がキレキレで極道の親分、若頭、爆発的にバカな若い衆、とやるのがたまらなくおかしい。
「じゃーーーと飛んできて、るっととまる」って…天才か(笑)。

笑った笑った。最高だった。