りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

浅草演芸ホール6月下席夜の部

6/21(水)、浅草演芸ホール6月下席夜の部に行ってきた。

 

・夏丸「洗濯物」
・夢花「そば清」
・コントD51 コント
・富丸 「(幼稚園ならぬ老人園?みたいな噺)」
・伸治「初天神
・南玉 曲独楽
・南なん「夢の酒」
 
夏丸さん「洗濯物」
電車に乗って自分の隣の席が空いているとき、駅で人が乗って来てきれいな女性が席をちらりと見ても立ち止まることはなく、座ってくるのは必ず汚いおっさん、と言う夏丸さん。
逆に自分が空いてる席を探してきれいな女性の隣に座っていい気分でいると、必ずその女性は次の駅で降りていき、かわりに座ってくるのはやっぱり汚いおっさん。
これはきっとそういう協会がありますね。
「夏丸の隣に汚いおっさんが座る芸術協会」っていうのが。
 
そんなまくらから「洗濯物」。
おおお、この噺は前に米丸師匠で聴いたことがある。さすが夏丸さん、フツーの落語はやらない(笑)。
淡々としてるけど表情豊かでなんともいえないおかしさが。楽しい!
 
夢花師匠「そば清」
早口すぎて若干聞き取りにくいところもあるんだけど、面白いなぁ。
こういう噺、ほんとに好きだなぁ。これぞ落語って感じがする。
 
伸治師匠「初天神
ビミョーになった空気を心の底から楽しそうな笑顔でもとに戻してくれる。大好き。
「私、結構有名なんですよ。地元では」と言って、近所で子どもに話しかけられてなぞなぞを答える、という話。前にも聞いたことがあるけど、何度聞いても笑ってしまう。しかもそれを言う時の師匠がうれしそうで、もう…!
 
そんなまくらから「初天神」。
子どもの生意気な返しに思わず…といった感じに笑ってしまうお父さん。伸治師匠とお父さんが重なって見えてなんともいえず楽しい。
飴のやりとりや団子のシーンはあっさりしていてちょうどほどがいい感じ。
楽しかった。
 
南なん師匠「夢の酒」
いつもの「あたしの後は掃除です。先着3名様に高級箒をお貸しします」と言ったあとに、「この間これを聞いてほんとに残ったお客様がいらっしゃって、あたし会場の人に怒られちゃった」。
…ぶわははは。
 
夢に師匠が出てくるまくらから「夢の酒」。
初めてのお客様が多かったみたいで、夢の話を聞いて本気で怒り出すお花さんに笑いが起きる。なんかこの初々しい空気、いいなぁ…。
寄席って通えば通うほど、特定の噺家さんのファンかつ落語マニアみたいになって、純粋に噺の内容を楽しむというところからは離れてしまうので、それがちょっとさみしい。
でもそのかわり何度も聴いているから、あ、ここが前と違ってるとか、この時の大旦那の表情が好きなんだよなぁ、という楽しみ方もできる。

南なん師匠の「夢の酒」は他の誰がやるよりも大旦那が優しい。お花さんは実の子じゃなくてお嫁さんなのに、夢の中に行ってご新造に釘を刺して来てくださいと言われると「ああ、女だねぇ…。私はそういうところは気が付かなかった」と目を細めるところがとても好きだ。
楽しかった~。