りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

浮遊霊ブラジル

 

浮遊霊ブラジル

浮遊霊ブラジル

 

 ★★★★★

初の海外旅行を前に死んでしまった私。幽霊となって念願の地を目指すが、なぜかブラジルに到着し……。川端賞受賞作「給水塔と亀」を含む、会心の短篇集!

面白かった!
どれもみなふわっとした物語なのに地に足がついてる感があるのがとても津村さんらしくて好きだ。

うどんの話に始まって海外旅行に気を残す浮遊霊の話で終わる楽しさ。
物語好きには「地獄」はたまらない世界。「物語消費しすぎ」が大罪なのであればこりゃ私も間違いなく地獄行きだわ…。

漂うように生きて死んだ後も漂う。そんな世界が繰り広げられていて、とても楽しかった。