りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

鈴本演芸場5月下席昼の部

5/27(土)、鈴本演芸場5月下席昼の部に行ってきた。


・市坊「子ほめ」
・小んぶ「浮世床・本」
仙三郎社中 太神楽
・辰乃助「狸札」
・玉の輔「お菊の皿
・ニックス 漫才
・小燕枝「あくび指南」
・正朝「宗論」
・のだゆき 音楽
・さん助「しゃっくり政談」
~仲入り~
・正楽 紙切り
・小ゑん「ぐつぐつ」
・喬之助「締め込み」
・紋之助 曲独楽
・さん喬「船徳

 

市坊さん「子ほめ」
ギャグを入れてきたりしてるわけじゃないのになんか面白い。テンポがいいし声もいいし抑揚が気持ちいい。すごいな、この子。

 

小んぶ「浮世床・本」
「まつこうー」って読むと、松公が「あいよっ!」と威勢よく返事をするのがおかしい。
あと「立て板に水なんてもんじゃねぇよ。俺のは、立て板に鉄砲だよ。もはや立て板の意味がないよ」って…ばかばかしい。なんだそりゃ。
笑った。


仙三郎社中 太神楽
太神楽で歓声が起きると、ああ、今日は初めてのお客さんが多いんだな、って思う。
この日はほんとに陽気なお客さんで、太神楽も落語も一生懸命見ていて楽しんでいるっていう雰囲気があってよかった。居心地がいい~。
五階茶碗で歓声が起きたりすると、ああ…私はずいぶんすれちゃったなぁ(何度も見すぎているので何も感じない…)と寂しくなるけれど、仙成くんが傘の芸を!という驚き&喜びがあるので、それはそれで楽しい。


小燕枝師匠「あくび指南」
師匠のあくびがあまりにも素敵で風流で思わずお客さんが拍手したのがおかしい~。
なにかこうゆったりした空気が流れていてすごく素敵だった。初めて見に来たお客さんがこの噺がどういう方向に転がって行くのかわからなくて固唾をのんで見守っている、その雰囲気もよかった。


さん助師匠「しゃっくり政談」
奇声の上げ方が前と変わっていて、より大きくて長い奇声になっていて、より気持ち悪くなってる(笑)!
へんてこりんなんだけど、地の部分が結構ちゃんとしているから、その緩急が面白いなぁと思う。

もしかして怖い話なんだろうか、とお客さんが見守る中、結局あのへんてこな叫びで終わるっていうのが、ほんとにさん助師匠にぴったり合ってるなぁ。


小ゑん師匠「ぐつぐつ」
やはりこのお客さんにはこの噺、だよね。遭遇率が高いからちょっと残念にも感じてしまうんだけど、でもこの終わり方…何回聞いても素晴らしいなって思う。絵が浮かんでくる。名作。


喬之助師匠「締め込み」
楽しかった!
泥棒がまったく悪びれずぱーぱーしているのがおかしい。
時間調整があったのか、結構たっぷりだった。

 

さん喬師匠「船徳
最高に面白かった。
船宿の主人に呼ばれた女中のやる気のない気だるい感じ。若旦那のいかにも若旦那っぽい言動。船に乗ろうと誘う男と蝙蝠傘をさした男。
人物がくっきりしているから、やたらと声を張り上げたり大げさなことをしなくても、十分楽しい。

漕ぎ出す時に顔から決める若旦那がおかしいおかしい。
川に出てからも橋の上に女の姿を見つけると気取った横顔を見せたり、きつくなってくるとどんどん表情がうつろになってきて客に当たりだすのもおかしくて、大笑い。

特に後半になってからのおかしさは抜群で笑った笑った。

あとから、さん喬師匠が独演会で4席やってからすっ飛んできてトリをつとめたことを知って驚愕。
すごすぎる…。