りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

柏枝ジャパン

4/24(月)、お江戸日本橋亭で行われた「柏枝ジャパン」に行ってきた。

・明楽「粗忽の釘
・柏枝「蝦蟇の油」
・南なん「夢の酒」
~仲入り~
・ナナ マジック
・夢花「寝床」
・柏枝「お玉牛」
 
明楽さん「粗忽の釘
この会に呼ばれて嬉しい、二ツ目でこの会に呼ばれるのはとても名誉なこと、と明楽さん。
なんたってこの会に出られる二ツ目は一人だけですからね。今ニツ目みんな頑張ってますけどその中から選ばれたってことですからね。
兄さんにもそう言ったんです。
そうしたら言われました。「他に空いてるニツ目がいなかったんだよ」
 
…わははは。
しゅっとした見た目に反してちょっと挙動不審な雰囲気がにじみ出ていて面白い。
 
そんなまくらから「粗忽の釘」。
なんだろう。うまいところとそうじゃないところが交じり合ってなんともいえない独特な味わいがあって面白い。
なんか好きかも。
 
柏枝師匠「蝦蟇の油」
小学4年生の時に初めて見世物小屋に入った時の話がおかしい。
蜘蛛男に蛇女。あきらかに太ってる蛇女の食事のシーンをお見せしますと、小さい蛇を食いちぎって生き血を吸ったんだけど、そもそもそれじゃ共食いだし、それだけの食事でその体型にはなりませんよね?っていうツッコミがおかしすぎる。
そして蛇女はなんか火を吐くパフォーマンスも見せたんだけど、それも蛇女に必要ない芸ですね。
ってもう!ぶわははは。
そんなまくらから「蝦蟇の油」。
柏枝師匠ってクールな感じに見えて突然激しく壊れるっていうイメージがあるんだけど、この噺でも酔っぱらってからのぐにゃぐにゃぶりがすごかった。
でも私の好きな柏枝師匠はこんなもんじゃないというのがちょっとあって、少しもやもや…。


南なん師匠「夢の酒」
最近「夢の酒」がお気に入りな南なん師匠。
若旦那が夢の話をしながら本当にうっとりしているのがおかしい。確かにこんな表情でうっとりと話されたら奥さんは面白くないだろう。しかもこの奥さん…きっと美人じゃないよな…というのが南なん師匠のこの若奥さん、なんかへちゃっとした印象なんだな。そこがまたすごくかわいいんだけど。

そして大旦那がとってもやさしい。夢の女に会いに行ってくださいと言われて「女だねぇ。あたしは気づかなかった」と決してばかにしない。

大旦那が夢に入って行ってからの夢感もすごく好き。楽しかった。


夢花師匠「寝床」
おもえば夢花師匠を寄席以外でこうしてたっぷり見るのも初めてなのだった。
癖があって好きなんだけど、ちょっと言葉が聞き取りづらい。早口すぎる?

義太夫に来られない言い訳がいつも聞くのと違うものがあってそれがおかしかった。
え?それ言い訳になってないのでは?っていう…。 


柏枝師匠「お玉牛」
今日のお客様はとてもお上品な方が多いようなので、私今とても迷ってます。
なのでちょっとお客様にお尋ねしますが…下品な話をやってもいいよという方拍手してください…あ、じゃ逆に下品な話は勘弁してくれという方は拍手をしてください…あ、いらっしゃらない…(にやり)。

「お玉牛」、初めて聴く噺。いやもうこれが面白いのなんの。
特に男が夜這いに行くところのしぐさがもうたまらなくおかしくて、笑いっぱなし。
いやでもこれ…柏枝師匠だったから気持ち悪さがなかったけど、確かに…人によっては「いやーーー!!」って悲鳴が上がる可能性もあるな(笑)。少なくともさん助師匠はやらないほうが…もにょもにょ。

下品っていうけど、こういう下品は大丈夫(きっぱり)。最高だった~。