りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

上野広小路亭4月上席後半

 4/6(木)、上野広小路亭4月上席後半に行ってきた。
 
・小助六禁酒番屋
・遊馬「転失気」
・扇鶴 音曲
・蝠丸「井戸の茶碗
~仲入り~
・昇羊「二人だけの秘密」
チャーリーカンパニー コント
・柳好「長屋の花見
・遊之介「浮世床(戦争ごっこ、うどん、碁、将棋、本)」
ボンボンブラザーズ 曲芸
・小文治「田能久」
 
助六師匠「禁酒番屋
半休とって上野広小路へまっしぐら。お目当ての小助六師匠に間に合った!
酒飲みの小噺をいくつか。何度も聞いていて知っているのにゲラゲラ笑ってしまう。間がすごくいいのと、なんかこういい具合に力が抜けていて、それが聞いていて心地いいんだなぁ。若手真打でこの貫禄、しかも全然嫌味がない。好きだー。
禁酒番屋」、番をしている侍が本当においしそうに酒を飲むので、思わずごくり。
油屋の徳利のにおいをかいだ侍が「水カステラと同じにおいがする」と嬉しそうな顔をしたのがおかしい。
楽しかった~。
 
遊馬師匠「転失気」
前半がちょっとくどいくらいだったのは時間の関係?それともそういう戦略だったのかな。
その分、後半が爆発的に面白くて、近くに座っていた中学生(かな?)がゲラゲラ笑ってた。
 
蝠丸師匠「井戸の茶碗
ゆったり穏やかで、だけど無駄がなくとっても楽しい「井戸の茶碗」。
千代田氏が最初の五十両を断るときに「今はこんな暮らしをしているけれど、誇りを失わないことが武士としての自分の最後の砦」というようなことを言ったのには、はっとした。
やっぱりそこに納得できないと、ただのめんどくさいだけのおやじになっちゃうもんな。
蝠丸師匠ってわりと噺をすぱっと刈り込んだりするけど、「ここ」というところはそういうはっきりした色をつける。そのバランスが絶妙。
 
千代田氏が五十両のかたに汚い茶碗を預け「これで一件落着となれば…みなさんもお待ちかねの仲入りに入れて、私も下がれるんですけど…世の中そんなに甘くない」。
 
…ぶわははは。このゆるさがまた魅力だなぁ。
すごく楽しい「井戸の茶碗」だった。
夜の部(しのばず寄席)終わって帰るときに隣に座ったおじさまが話しかけてきて「蝠丸師匠の”井戸の茶碗”、20年ぶりだったらしいですよ」と教えていただいた。
おおお、なんか貴重なモノを見られたのかもしれない。ラッキー♪
 
遊之介師匠「浮世床(戦争ごっこ、うどん、碁、将棋、本)」
独特な語り口がなんか癖になる。
テンポとか詰めるところとかが独特。もっと見てみたい。トリのときとかどうなんだろう。
 
小文治師匠「田能久」
民話のようなお話なので、そういうお話を聞くような気持で聞いてくださいと言って「田能久」。
めったに聞かない噺なので「どうなるの?」とほんとに物語を聞く気持ちでわくわくと楽しんだ。(前に聞いたことあったっけとブログを検索してみたら、天どん師匠で二回聞いていて、それにも笑ってしまった)
あと田能久さんがおろちにいろんな芝居の役を演じて見せるところ、とても形がきれいで小文治師匠にぴったり合っててうっとり…。

ほんとに好きな人ばかりが次々出てくる幸せな番組だった~。