りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

小んぶにだっこ

3/7(火)、落語協会で行われた「小んぶにだっこ」に行ってきた。
 
・小んぶ「親子酒」
~仲入り~
・小んぶ「(江戸っ子の新作)」
・小んぶ「死神」
 
小んぶさん「親子酒」
この会を始めて1年が経過しました、と小んぶさん。
ちょうど一人暮らしを始めてからこの会をやるようになったのでそちらの方も1年越え。
ずっと痩せたいとは思っていたけどなかなかダイエットというのもやらなくて、でも一人暮らしを始めたらみるみる体重が落ちてきて気が付いたら100キロ超えだった体重が89キロまで。
なーんだ。ダイエットって結構簡単じゃん。ダイエット本出せるんじゃ?なんて思っていたけど、それからゆるゆると体重がまた増え始め、現在95キロ。
リバウンド…という言葉はまだ使いたくない。けど。明らかにリバウンド、です。
 
で、日暮里にはたこ平兄さんがいてよく誘ってくれる。
誘われると付き合うんだけど、たこ平兄さんは…こういったらなんですけど、私のことがかなり好きみたいで、二人で飲んでいて酔っぱらってくるとほかの人には言わないような本音とか鬱憤を私に言ってくる。もう小んぶ目がけてぶつけてくるんです。
これが結構きつい。もうなんとかしてそういうのは避けたいと思って、そうだ、じゃ先に酔っぱらっちゃえばいいじゃないかと思いつきまして、ある時、もうがんがん率先して飲んだんです。そうしたらもともと酒に強くないので1時間ぐらいでべろんべろんになりまして。
たこ平兄さんは優しい人なんで「おい、小んぶ、大丈夫か?もう帰った方がいいよ」と。
これはいい!とその後もその作戦でいっていたら、どうやらそのことにたこ平兄さんが気付いたらしく、自分も負けじとハイスピードで飲むようになり、もう二人でわれ先に酔っぱらおうとするように。
この間もそんなふうに二人でべろんべろんになって、WIIがほしい!と盛り上がって、ツタヤに行って中古で買って夜通し二人でやった。
たこ平兄さんはとても懐の広い方なので、みなさんももしWIIやりたかったから、たこ平兄さんの家に行くといいです。
 
そんなまくらから「親子酒」。
これがなんかもう…酔っぱらう前からお父さんがちょっと変(笑)
私はもうとにかく「親子酒」は聞きすぎているのでフツウにやられると「またか」感がハンパないので、これぐらい異常にやってもらったほうが楽しくて好きだけど、怒る人もいるかもしれない。
酒を飲ませてくれ、一杯だけ、と何度も頼むお父さんにおかみさんが「だめですよ」と言い続けていると、「こんなに頼んでもだめかい?そうか。わかった。じゃ考えがある」と言ったあとに「一杯飲ませてくれ」と同じセリフを吐くの…すっごく面白い。
小んぶさんのこういう独特なセンス、大好きだ。
 
小んぶさん「(江戸っ子の新作)」
仲入りをはさんで、小んぶさんのドキドキの新作。もうこれが楽しみで楽しみで。
今回は、3代続くと江戸っ子っていうけど、それが22代続くと逆に変なイントネーションになってしまうという新作。
もうこれがシュールでばかばかしくておかしい~。もうなんだろう、この世界。いわゆる新作のセオリーとかそういうの全部無視で、自分の感性だけで作ってるヒリヒリ感。でもそれがこう新作によくあるダレる感じにならない不思議。
サゲを言った後に小んぶさんが「ああっ」って顔をしたのがまた面白くて。いいと思う!
 
小んぶさん「死神」
小んぶさんが心を整えるために新作をやる前に仲入りをはさんでいるんだけど、新作のあとに仲入りをとったほうがいいような気がしないでもない。
聞いている方もあの新作のあとに正統派の噺っていうのにギャップがありすぎて…。
 
「親子酒」とは打って変わって、とてもちゃんとした「死神」。
結構死神が不気味でこわい。何を考えてるか計り知れない感じ。
主人公の男はぱーぱー軽いのでそこが落語らしくて楽しい。
もう少したっぷりやるところはたっぷりやったほうが聞いてる方が余韻に浸れると思った。