りつこの読書と落語メモ

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カンランシャ

 

カンランシャ

カンランシャ

 

★★★

 夫婦でいるとか、恋人でいるとかって、本当はどういうことなんだろうな。不動産会社に勤める瀬尾隆一は、大学時代からの先輩・蛭間直樹の妻・いずみのことが気になっている。いずみから直樹が浮気をしているのではないか、と相談を受けたのがきっかけだった。自身の妻・信子とは2年前から別居中で、すでに愛情は枯れてしまっている。次第に距離を縮めてゆく二人だが、失うには大きいものが多く、なかなか踏み込めない。そんな関係が煮詰まってきたある日、直樹が病院に運ばれた―。

読み終わった直後は「なんじゃこりゃー」と激昂して、読書メーターの方にも「登場人物四人とも好きになれないけど、特に直樹と愛がもうなんの魅力もないというか不快感しか感じさせない人物で、まぁとにかく勝手にやってという感想しか持てない。」なんて書いていたんだけど。(実はもっとひどいことを書いていたんだけど次の日見直して直した)

でもちょっとしてから、これはこれでありかもしれない、と思い直した。
登場人物に魅力がなくても彼らの「不倫」が安っぽく感じられたとしても、ある種の真実は描かれていると思う。
恋愛に引っ張られる時の勢いとか愚かさとか、そういうものがとてもリアルに描かれていると思った。

「私たちは汚くて綺麗だ」は名言だな。