りつこの読書と落語メモ

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ウインドアイ

 

ウインドアイ (新潮クレスト・ブックス)

ウインドアイ (新潮クレスト・ブックス)

 

 ★★★★

妹はどこへ消えたのか。それとも妹などいなかったのか? 『遁走状態』に続く最新短篇集。最愛の人を、目や耳を、記憶を、世界との結びつきを失い、戸惑い苦闘する人びとの姿。かすかな笑いののち、得体の知れない不安と恐怖が、読者の現実をも鮮やかに塗り替えていく――。滑稽でいて切実でもある、知覚と認識をめぐる25の物語。ジャンルを超えて現代アメリカ文学の最前線を更新する作家による、待望の第2短篇集。

 

妹がいなくなる。いなくなったことに気付いているのは自分だけで、母はいなくなったことにさえ気付かず、もともと妹などいないと言う。いなくなった妹のことを繰り返し繰り返し考える人生。
もともとなかった耳をくっつけられる。それ以来自分が自分だけじゃなくなる。そもそもほんとの自分とはなんだったのか。
あるいは殺される。あるいは殺す。繰り返し繰り返し殺されてもちゃんとは死なない。父の脚を治したくてある家を訪れると全ての不幸が自分に降りかかる。ふと魔がさして踏み出した1歩のせいで取り返しのつかないことになる。

悪夢のような喪失の物語が次から次へ。読んでいるうちにどんどん鬱になってくる。でも目が離せない。

面白かったけど前作よりも読むのがしんどかった。