りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

浅草演芸ホール1月下席夜の部

1/27(金)、浅草演芸ホール1月下席夜の部に行ってきた。

浅草演芸ホールは観光のお客さんが多くてわちゃわちゃしていてあんまり好きじゃないんだけど、この顔付けだったら行かないわけにはいかない!


・ペペ桜井 ギター漫談
・小満ん「尿瓶」
~仲入り~
・馬石「たらちね」
・今松「後生鰻」
・ぺー 漫談
・志ん輔「替り目」
・扇遊「狸賽」
・楽一 紙切り
・雲助「厩火事


ペペ桜井先生 ギター漫談
お元気そうでなにより。


小満ん師匠「尿瓶」
白酒師匠でしか聞いたことがなかった噺。
尿瓶を花瓶と間違えて買い求めようとする侍。道具屋の主人が「それは尿瓶です」と正直に言ったのだが、尿瓶自体を知らないため「しびんという者がこしらえたのか」と感心している。
だったら高く売ってしまえと五両で売りつける。
宿屋に帰った侍が尿瓶に花を活けて飾っておくと、懇意にしている本屋がそれを見てびっくり。これは尿瓶で…尿瓶というのはこれこれこういうもので…と説明。
真っ青になった侍が道具屋に殴り込みに行くと、道具屋は母親が長く患っていて五両の高麗ニンジンを与えれば治ると言われたのでつい…と言い訳。
侍はそれを聞いて「孝行のためであれば仕方ない」と刀をおさめて帰って行く。

ばかばかしいんだけど、侍がとても威厳があって、ああ…武士と庶民ではこうも生き方に違いがあるのか、と感じさせる。すてきだった。


馬石師匠「たらちね」
他の人の「たらちね」と全然違う。くまさんが遠慮がちでなんかとってもかわいい。お鶴さんも言葉は確かに丁寧すぎるんだけどなんともいえずかわいらしい。
ゆったりした空気が流れていてとても不思議な「たらちね」。かわいいとしか言いようがない。


今松師匠「後生鰻」
浅草でこの出番で今松師匠を見られるなんて。幸せすぎるでしょう。
独特の空気感。なんだろう、こう話し始めると今松師匠の世界にふわっと包まれる感じ。
またこのサゲの落語らしさ。たまらない。大好き。


ぺー先生 漫談
笑え笑えと言われても面白くなければ笑えない。忍。


扇遊師匠「狸賽」
一度下がったテンションを扇遊師匠で気持ちよく上げてもらう。サイコロになる狸と、それをウキウキ喜ぶ男がかわいい。


楽一さん 紙切り
なんと切った紙を見せるための素敵な機械(?)を持参。
後ろに映すために体を斜めに倒す姿も好きだったけど、えへん!とばかりに機械に挟んで見せて、恭しく電気を消すのもかわいい。
いつもの耳の遠い師匠が「ウエディングドレス」を「梅にうぐいす」と聞き違えた話をしたら、前の方のお客さんが「梅にうぐいす」を注文。
ウエディングドレスを着た女性と男性のカップルと、梅に鶯がとまっているのを切り抜いて、見事だった。


雲助師匠「厩火事
おさきさんがなんともいえずかわいい。
目をぎょろっと開けて、身体を斜めにぐいっと下げて「あーら、いやだ」と言うだけでめちゃくちゃおかしい。
今日という今日は別れると言いながら、大家さんに旦那の悪口を言われると、ついつい旦那を庇ってしまう女心。

またこの旦那がかっこいいんだ。ちょっと悪くて。
最初から最後まで楽しかった。