りつこの読書と落語メモ

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愛しあっていたのに

愛しあっていたのに

愛しあっていたのに

★★★★

ずいぶん昔から読みたい本リストに入れていてようやく読めた。
邦題がちょっと古めかしく感じるが、物語も60年代のロングアイランドを舞台にしたちょっと懐かしい雰囲気。
アリス・マクダーモットといえば「チャーミング・ビリー」を読んだことがあって地味だけど愛すべき人たちを丁寧に描き出す作風が印象的だった。
残念ながらこの本は絶版になってしまったようなのだが、図書館のおかげで読むことができた。図書館さまさま。

最愛の父親を亡くしたことで同じ年頃の少女より大人びていたシェリルが不良のリックと付き合い、ある日突然姿を消す。
シェリルの母親が二人を引き離したと怒るリックは仲間をつれて乗り込み事件に発展する。

シェリルの隣に住んでいて当時彼女に憧れのまなざしを向けていた少女が語り手。
この二人だけではなく語り手の母親、近所の人たちのことも丁寧に描かれ、この時代の雰囲気や空気が伝わってくる。

最後のシーンがとてもいい。若さ故の過ちを乗り越えることを予感させてとても素敵だ。