りつこの読書と落語メモ

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ママがやった

ママがやった

ママがやった

★★★★

ママはいいわよべつに、刑務所に入ったって
小料理屋の女主人百々子七九歳と若い頃から女が切れない奇妙な魅力をもった七つ年下の夫。半世紀連れ添った男を何故妻は殺したのか。

誰にも共感できないし、読んでいてモヤモヤしてイライラしてともすれば暴力的な気持ちになるのだが、しかしなんだろう、最後まで読むと「ざまーみろ!」とちょっとせいせいする。
多分、共感できないと言いながらも、百々子の気持ちになって読んでいたのだろう。

人の心にスッと入り込むセンスのよさといい加減さで次から次へと女をたらしこむだけじゃなく、一番してほしくないことをしてさらにそれを隠すだけの思いやりもないところが夫・拓人の残酷なところだ。
娘の時子について書いた文章の冷え冷えとした感触はなんだろう。またそれをのぞける場所にわざと忘れるところが嫌。
それでも家族が彼のいい加減な「大丈夫」に救われ頼りにしているのがよくわかる。そういうことって確かにある。

やってもいいよママ。だって小説なんだからさ。って変なテンションで読了。