りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

砂町文化亭 柳家小三治一門会

2/18(木)、砂町文化センターで行われた「砂町文化亭 柳家小三治一門会」に行ってきた。

・小多け「子ほめ」
・小里ん「試し酒」
〜仲入り〜
小三治「死神」

小多けさん「子ほめ」
前に見た時はいかにも前座さんらしいかっちりした芸で、かっちりしすぎてて面白みがまったくなかったんだけど、なんかいい味が出てきていてびっくり。
あれがこうなるのかと思うとほんと面白いもんだなぁ。先が楽しみだわー。ってすっかり落語好きのじじいみたいだわー。

小里ん師匠「試し酒」
楽しい!!
小里ん師匠の落語は淡々としているんだけどじんわりとおかしくて大好き。
田舎者で無骨な久蔵が飲んでいるうちにどんどんご機嫌になるのが見ていてとても楽しい。お酒が実においしそうで何度もごくり…。
楽しかった〜。

小三治師匠「死神」
行きつけの喫茶店でマスターから103歳の人がNHKののど自慢の予選に出て落ちた話を聞いた、という小三治師匠。
マスターは103歳の人が来たっていうだけで合格にしてやればいいじゃねぇかとえらいご立腹だったんだけど、小三治師匠はそれを聞いて、そうだなぁと思う一方で、いやそうでもないかもしれないなぁと思った、と。
103歳の人が歌ってどんなですかね。どうにか出てきてどうにか歌ったって感じですかね。それともちゃんとうたったんですかね。見て見たかったなとも思うし、正直あんまり見たくねぇなとも思いますね。
103歳で出てきたんだからそれだけですごい!と合格にしたら、全国から次々103歳とか110歳とか出てきちゃって、長寿の人ばかりになったらあの番組もまた違う番組になっちゃいますしね。

思ったとおりにこういうことを言う小三治師匠が大好きだ(笑)。
30歳ごろの自分は70とか80の人を見ると「かわいそうだな」と思っていたんだけど、気が付いたら自分も76になっていて、どうですか?わたし、かわいそうですか?って真顔で聞いてきたのがまたおかしかった。

やっぱり金がすべてなんですかねぇ。金は確かに大事ですけどねぇ。でも金がすべてじゃねぇ!って言いたい自分もいるし、いややっぱり金は大事だなと思う自分もいるし。
そんなまくらから「死神」。
小三治師匠の「死神」は何回か見ているけど、この日の「死神」はなんか底からこみあげてくるおかしさがあってこんなに笑っていいのかとおもうぐらいなんかクスクス笑いが止まらなかった。
不思議だなぁ。じんわりと怖さが残る時もあるのに、こんな風に面白い時もあって。
だから同じ噺に何回もあたってもまた見に行こうと思うのかもしれない。
楽しかった。