りつこの読書と落語メモ

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黄泉の河にて

黄泉の河にて

黄泉の河にて

★★★★

半世紀余にわたりアメリカ文学を牽引した作家/ナチュラリストによる、唯一の自選ベスト作品集。

10話おさめられているが、どれも後味はとても苦い。 自分とは異質なものに対する畏れや反発。それが差別になったり嫌悪になったり恥ずかしさになったり暴力につながったりするのだが、それを感情を排した文章でただそこにあるものとして淡々と描いている。

救いのない物語が多いのだが、不思議とどれも静かで透明な印象。 辛い…と思いながら読んだが情景が頭にこびりついて離れないものもあり、時間がたつとまた感想が変わりそうな気がする。

東江さんの翻訳に惹かれて読んだのだが読んで良かった。