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りつこの読書と落語メモ

はてなダイアリーからブログに移行しました。

誰もいないホテルで

 

誰もいないホテルで (新潮クレスト・ブックス)

誰もいないホテルで (新潮クレスト・ブックス)

 

 ★★★★★

湖と丘陵の土地に暮らす人々に訪れる、日常を揺るがす出来事。研ぎ澄まされた文章、巧みな構成、温かな眼差し。世界で愛読されるスイス人作家による10の物語。  

 とてもよかった。
カップルは一緒にいながらも相手の気持ちや二人の関係がいつまで続くかという不安に苛まれ、男は仕事や配偶者からそっぽを向かれて途方に暮れ、女は誰のことも必要としていないかのように猛々しい。

荒涼とした風景と圧倒的な孤独が際立つような作品ばかりだったが、今の自分の心情にマッチしていたのかやけに胸に染み入った。
寂しさを感じずに生きている人などいないのかもしれない。でも寂しさを誰かに埋めてもらうことなどできないんだな。