りつこの読書と落語メモ

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柳家はん治の会

11/11(金)、鈴本演芸場で行われた「柳家はん治の会」に行ってきた。
寄席では「いつもの」しか見られないはん治師匠。トリの時でもめったに違う噺を見ることはできない。
毎回見て毎回楽しいから大好きなんだけど、それでも「いつもの」じゃないのを見てみたい!だからネタ出しされているこの会はとっても貴重な会なのだ!

・小はだ「転失気」
・さん光「浮世床~夢~」
・はん治「粗忽長屋
~仲入り~
・小里ん「睨み返し」
・小猫 動物物まね
・はん治「妾馬」

小はださん「転失気」
小はださんと言えば、まだ見習いの時に連雀亭の前座で出ていて、吉笑さんが「立川流の前座全員よりうまい!」と感動して、自分も古典の基本をちゃんと教えてもらおうと思った、といっていたのを思い出すのだが、いやぁほんとにうまい。声もいいし落ち着いてるしちゃんと「落語」になっているから見ていてお尻がもぞもぞしない。(見ていていたたまれなくなる噺家さんっていうのもいるから)
うまい人だなと思っていたけど、この日はなんだろう、うまいだけじゃなくてなんか面白いぞという感じがじわっとした。
前座さんらしい素直な落語なんだけど、ふわっとおかしさが漂ってくる。
小はぜさんもそうだけど、はん治師匠のところにはすごくいいお弟子さんが入るのね!とうれしくなる。

さん光さん「浮世床~夢~」
二ツ目になってから初めて見るかも。さん光さん。
前座の頃と比べるとふてぶてしさみたいのが出てきて、本当はこういう人だったんだな、と思って面白い。
結婚したいというまくらも面白かった。

はん治師匠「粗忽長屋
はん治師匠の「粗忽長屋」は何回も見ているけど、楽しいなぁ。細部にわたってはん治師匠のテイストがちりばめられているから、なんかあったかくてとぼけてて楽しい。
耳にタコのお決まりのセリフでも笑ってしまう。楽しかった。

小里ん師匠「睨み返し」
前半の薪屋のところはほんとに好きじゃなくてここだけで終わると「なんだよ!」とイラっとしてしまうほど。
小里ん師匠のもなんともいえず陰気で、だけどちょっとおかしくて笑っちゃうんだけど、でもやっぱりこの部分は好きじゃないなと思っていると、薪屋を帰した夫婦が借金の言い訳屋を家に呼んできて、「睨み返し」へ。
この睨み返す顔が最高におかしい!!前半が陰気だっただけに、その続きで陰気なんだけど顔がもうどうにもこうにも…口では説明できないくらいの面白さ。
取り立てに来た人がなんやかんや言ったあとに、「ああ、あの顔をするぞ」と思ってもうワクワクして笑ってしまう。

すごく楽しかった!
明るく軽く笑わせるんじゃなくても、こんなふうに笑えるんだっていう驚き。

小猫先生 動物物まね
動物の物まねももちろんだけどトークがとにかくうまい!いつ見てもほんとに素晴らしいと思う。大好き。

はん治師匠「妾馬」
緊張気味のはん治師匠に見ているこちらもドキドキ。でもこの「妾馬」が本当にはん治師匠らしい、素晴らしい「妾馬」だった。
八五郎が口が悪くておっちょこちょいだけど優しくて悪気がないっていうのが説明しなくてもにじみ出てくる。
説教ばかりの大家さんも三太夫もお殿様もみんな優しくて魅力的。

やっぱりはん治師匠にもいろんな噺をしてほしいなぁ…。
そんな気持ちでいっぱいになった、素敵な「妾馬」だった。
見られてよかった。