りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

池袋演芸場10月中席夜の部

10/13(木)、池袋演芸場10月中席夜の部に行ってきた。
この日のトリは伸治師匠。
何回か寄席で見ていて、いつもご機嫌で軽くて明るい高座で「かっこいいなぁ」と思っていたので、トリの芝居を一度見てみたかったのだ。


・マグナム小林 バイオリン漫談
・文月「時そば
・寿輔「地獄めぐり」
・うめ吉 俗曲
・伸治「寝床」


寿輔師匠「地獄めぐり」
黄色い着物で出てきて、「拍手をするほどの噺家じゃない」と言って拍手をやめさせて、自虐的でネガティヴななまくらとお客さんいじり。
お客さんいじりは嫌いなんだけど、寿輔師匠のは全然嫌じゃない。
ネガティヴなことを言うんだけど、それもなんかお客さんに対して甘えてないので全然嫌じゃないんだなぁ。不思議。

ここ数か月、小噺で気に入ってるやつがあってそれをやり倒していたんだけど、昨日はほんとにそれがうけなくてうけなくて。ショック受けたから今日からはもうやりません。落語やります。っていったってたいした落語じゃないんだけど。

そんなまくらから地続きな感じで「地獄めぐり」。これ、前に伯枝師匠で聞いたことがあったんだけど、好きだなぁ。昭和のかほりが漂っていていかにも芸協噺って感じ。
ちょっと暗くてだけどバカバカしくて寿輔師匠のそれまでのまくらとぴったり合ってて楽しかった~。


伸治師匠「寝床」
にこにこ笑顔で高座にあがった伸治師匠。客席を見渡して「来てくださって本当にありがとうございます。ほんとにありがたいです。ああ、〇〇さん、今日も来ていただいて。あ、そちらの方も昨日もいらしてましたね。ありがとう。あー今日なにやろう」。すごくフレンドリーで自然体で素敵(ぽっ)。
芸協が鈴本に出なくなったいきさつとか仲直りできそうになったけどやっぱりだめだった話とかあれこれとkとりとめもないんだけど楽しいまくら。
そんな長いまくらから「寝床」。といっても旦那の義太夫が始まる前で終わったから「素人義太夫」のほうなのかな。
これが面白かった~。もうほんとにばかばかしいんだ。旦那の義太夫の凄まじさを想像させる長屋の連中の断りの文句が。そして最初はみんなが聞きたがってると信じて疑わなかった旦那が徐々に不機嫌になって行く様子が。

トリでもやっぱりいつも通りご機嫌で気負わなくて軽くて楽しい。伸治師匠、ますます好きになっちゃった。