りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

浅草演芸ホール10月上席夜の部

10/4(火)浅草演芸ホール10月上席夜の部に行ってきた。

小遊三「引っ越しの夢」(途中から)
~仲入り~
桃之助「反対俥」
・遊馬「佐野山(途中まで)」
・京丸・京平 漫才
・南なん「へっつい幽霊」
・楽輔「替わり目」
ボンボンブラザーズ
・遊喜「紺屋高尾」


小遊三師匠「引っ越しの夢」(途中から)
仲入り後に入るつもりがその前の小遊三師匠にちょっとだけ間に合った。
楽しいなぁ。笑点は嫌いだけど、小遊三師匠は好きだなー。
明るくて軽くて楽しい。


遊馬師匠「佐野山(途中まで)」
おお!十八番の噺をこの位置でぶつけてくるとは。しゅてき!
と思ったらやはり最後まではいかず、取り組みの初めの方で「ここから面白くなるのですが」で終わり。ムキー!(でもうれしい)

南なん師匠「へっつい幽霊」
わーい。南なん師匠の「へっつい幽霊」大好きー。幽霊がかわいいんだー。
出てきた幽霊が「うらめしや~」と言うと、男が「うらめしやって、俺はおめぇに恨まれる覚えはねぇぞ!」って答えるんだけど、そういわれて幽霊がちょっと黙ってから「ごもっともさま。」と言うのがたまらなくおかしい。
そのあとに幽霊が「今日はなんですね。ちょっと涼しくなりましたね」とちょっと素になって言って、確かに涼しくなってたので思わずこちらもつい「うん、今日は涼しい」とうなづいてしまって、それがおかしくておかしくて。落語と師匠が一体化していてそこに自分も加われたみたいで楽しい。

博打のせいで死んでしまったという幽霊が男に「博打はやめたほうがいい」と言っていたのに、50両とられて取り返したくて「博打で勝負しましょう」。
男が「お前さっき博打はやめろって言ったじゃねぇか」と言うと「え?言いましたっけ?」。

何気ない会話だけでこんなに面白いってほんとに最高。大好き。

楽輔師匠「替わり目」
前にも聞いたことがある、熱中症のまくら。
真夏の夜、暑いはずなのに真夜中にぞくぞくっと寒気がして、なんだ?!と起きると、おかみさんが口をとがらせて顔をじーーっと覗き込んでいて「ねぇ、ちゅうしよう?」ねぇちゅうしよう、ねぇちゅう…ねっちゅうしょうって…。ぶわははは。
そんなまくらから「替わり目」。
ああだこうだえばっても全然嫌な感じがなくてかわいいなぁ。
この師匠も見るほどに好きになるなぁ。
 
遊喜師匠「紺屋高尾」
魁道中を見て高尾に一目ぼれした久蔵が親方に「高尾と所帯を持つことにしました」という始まり方は初めて見た。
吉原のことなど何も知らない久蔵に親方が「あれは手の届く女じゃない」と言って聞かせると「ああ、そうなんですか、教えてもらってよかった、自分は何も知らないからどうにかなると思いこんじゃってた」と言って下がるんだけど、そのまま寝付いてしまう。
それを見たおかみさんが「できるって言いな。若いからそのうち忘れちゃうよ」と親方に助言して親方もそのように話す。
なるほどー。
確かにそれだとよりリアルになるんだ。
それ以外にも細かいところに、話が夢物語っぽくならないような工夫がされていて、なんか新しい「紺屋高尾」になっている。
遊喜師匠、いいなぁ。なによりも若々しさが感じられていい。フレッシュ。