りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

鈴本演芸場8月中席夜の部 吉例夏夜噺 さん喬・権太楼特選集

8/15(月)「鈴本演芸場8月中席夜の部 吉例夏夜噺 さん喬・権太楼特選集」に行ってきた。

・さん助「夏泥」
・ダーク広和 マジック
・正朝「ん廻し」
・三三「加賀の千代」
・市馬「狸賽」
ホンキートンク 漫才
喬太郎「純情日記渋谷編」
・露の新治「源平盛衰記
~仲入り~
・権太楼「疝気の虫」
・正楽 紙切り
・さん喬「白ざつま」

さん助師匠「夏泥」
昼に南なん師匠の「置泥」、夜にさん助師匠の「夏泥」を両方見られる幸せよ!
さん助師匠の「夏泥」落語協会でほかの人たちがやってるのとは形が違っている。ほかの人がやってる形の方が笑いはとりやすいと思うんだけど、ほんとひねくれてるなぁ。ぷぷっ。

こちらの方の男は博打で全部すられたばっかりで「あーなにもかもなくなっちゃった」と開き直ってる。
だから泥棒が入ってくるのを面白がって見ている。
あぶねえなぁ、そこはどぶ板が腐ってるぞ。あ、ほら、落っこちた。そこをそのまま上がってきちゃだめだって。危ないって。ああ、そうじゃない!ほら、言わないこっちゃない!
かわいらしさはなくてふてぶてしいんだけど、基本的にからっと明るい。そこが魅力。

ダーク広和先生 マジック
いつもとはまた違ったマニアックなマジック。
最後のカッター?の刃をどんどん口に入れてくマジック、いったいどうなってるんだろう。
地味だけど楽しい。そしてすごい!

三三師匠「加賀の千代」
寄席に出てくる三三師匠はほんとにいつも余裕で楽しそうでのびのびしていていいなぁ。
ふんだんにギャグをちりばめた楽しい「加賀の千代」。
時々ぼそっと言う文学的表現がおかしい。

市馬師匠「狸賽」
狸が化けたサイコロを持って博打をする男のかわいらしさよ…。
「だめだよ、かわいそうだろ」
「しょんべんするぞ」
やさしさがにじみ出ていて好きだなぁ。

露の新治師匠「源平盛衰記
素敵な師匠だなぁ…。
ギャグたっぷりの地噺なんだけど今風のギャグを入れても物語を壊すことなく引っ張り続けてくれてそれでいて疲れない。
地噺って気が散るからあんまり得意じゃないんだけどこの師匠のだったら何時間でも聴いていたい。
上手なのに押しつけがましくなくて楽しくてこれっぽっちも下品じゃなくてでも全然気取ってない。
すごい。

さん喬師匠「白ざつま」
3本の指に入るぐらい嫌いな噺(笑)。
生で見たら少しは好きになれるかと思ったけど無理だった。
特に嫌いなのが若旦那が番頭を脅すところ。
いやらしい男だなぁ…。だめ。嫌悪感しか持てないなぁ、この若旦那には。

こういう噺もあるよねという軽い気持ちで聞いてくださいと師匠はおっしゃっていたけど、ついついのめり込んで聞いてしまい、いらいらっときてしまうワタシであった。

それにしても超満員のお客さんですごいなぁ、この二人の師匠の人気は。
席が真ん中の方だったので、前の人の頭が邪魔でよく見えず、一生懸命隙間を探してみていて、えらい疲れた…。