りつこの読書と落語メモ

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赤へ

 

赤へ

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 ★★★★

ふいに思い知る、すぐそこにあることに。 時に静かに、時に声高に――「死」を巡って炙り出される人間の“ほんとう"。 直木賞作家が描く傑作小説集

 「死」を巡る短編集なのだがとても面白かった。

死は圧倒的でそれまでの何もかもを台無しにする力を持っている。「絶対」だと思っていたそれまでの暮らしも関係も夢見ていた未来もなにもかも。だからこそ人間は死に怯えじたばたするのだろう。

井上荒野さんの作品は時に何を伝えたかったの?と思うものもあるのだけれど、これはなんかわかるなーと思うものが多かった。「ボトルシップ」「赤へ」「どこかの庭で」「母のこと」が特に好き。