りつこの読書と落語メモ

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蛇を踏む

 

蛇を踏む (文春文庫)

蛇を踏む (文春文庫)

 

★★★★

藪で、蛇を踏んだ。「踏まれたので仕方ありません」と声がして、蛇は女になった。「あなたのお母さんよ」と、部屋で料理を作って待っていた…。若い女性の 自立と孤独を描いた芥川賞受賞作「蛇を踏む」。“消える家族”と“縮む家族”の縁組を通して、現代の家庭を寓意的に描く「消える」。ほか「惜夜記」を収 録。

 川上弘美の「うそばなし」三編。
体温の低いなまめかしさに満ちている。
気持ち悪いような気持ちいいような。熱が出たときに見る夢のような、言葉では言い表せない感覚…なにかがどんどん増えてきたり追いかけてきたり入ってきたり…が見事に表現されていてさすがだなぁと思う。

この世界が好きか嫌いか問われると微妙だが、やっぱりこういう世界あったんだ、夢じゃなくて!と夢の中で思うのにも似た、懐かしさがある。好き。