りつこの読書と落語メモ

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いつも旅のなか

 

いつも旅のなか (角川文庫)

いつも旅のなか (角川文庫)

 

 ★★★★

仕事も名前も年齢も、なんにも持っていない自分に会いにゆこう。ロシアでは国境の巨人職員に怒鳴られながら激しい尿意に耐え、マレーシアでは釣りに行くの に12時間以上も地元の友達と飲みながら待たされ、キューバでは命そのもののように人々の体にしみついた音楽とリズムに驚かされる。明日にでも旅に出たく なるエピソード満載!五感と思考をフル活動させ、世界中を歩き回る旅を、臨場感たっぷりに描く傑作エッセイ集。  

 読書不調なのでこんなときは読みやすくて元気が出る本をと、大好きな角田さんの旅エッセイを。

いやぁ楽しい。肩肘張らないというか率直というか間正直というか。
モロッコで出会った善意の青年に日本人旅行客の押し付けた理想の商売人を見たり、ペテルブルグに違和感を感じたり、バリでヤクにやられたり。
こういうのを読んで顔をしかめる人もなかにはいるかもしれないけど大丈夫?と心配しつつ、でもそこには必ず作家ならではの視点もあって、そこが面白い。

思わずこえにだして笑ったり涙ぐんだりしながら、旅する気持ちで読んだ。旅好きではない私も旅に対する憧れの気持ちが湧きあがってくる。楽しかった。