りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

末廣亭6月下席夜の部

6/22(水)、末廣亭6月下席夜の部に行ってきた。

・勢朝 漫談
・夢葉 マジック
・吉窓「半分垢」
・南喬「壺算」
~仲入り~
・菊太楼「あくび指南」
ホンキートンク 漫才
・燕路「辰巳の辻占」
・小里ん「親子酒」
・仙三郎社中 太神楽
小三治「青菜」

勢朝師匠 漫談
同じ芝居に何度も通っている身からすると、同じ内容の漫談は笑えない。
みなさまの知的レベルを測ってると脅されても笑えないものは笑えない。

吉窓師匠「半分垢」
わーい、吉窓師匠。
いつものように髪の毛のまくらから「半分垢」。これがめちゃくちゃ楽しい。
旦那に説教を言われてムっとしたおかみさんがことさら関取のことを「小さく」言う楽しさ。
この噺、好きなんだよなぁ。
そういえば前に遊雀師匠の会で前座で出ていた仙成くんがこの噺をして途中でちょっとわからなくなってまたやり直したりしてかわいかったなぁ、なんてことを思いだした。

南喬師匠「壺算」
楽しかった~。
南喬師匠の落語に出てくる人たちってそんなに激しくキャラが立っているわけでもなくあくまでも普通でそこが落語らしくて好き。
瀬戸物屋の番頭さんが「私、あなたのこと好きですよ」とポツリと言った一言がたまらなくおかしかった。

燕路師匠「辰巳の辻占」
この代演はうれしい。
って実はこの師匠も前は苦手だったんだけど、通っていて毎日見ていて好きになった師匠なんだな。
おたまさんがいい加減に軽くて素敵。男の方だってそれほど真剣じゃないっていうのがまたいいな。


小里ん師匠「親子酒」
正直見飽きた噺なんだけど、楽しかった~。くどくないところが好き。そして酔っ払いがうまいなぁ!
戸をあけてせがれの酔っ払いが入って来るところが最高。

小三治師匠「青菜」
今日は青菜じゃないかと思っていたんだけど、まくらで人形町末広亭の話だったので「馬の田楽」?と思ったらやっぱり「青菜」だった。
今年は青菜の当たり年だなー。でも今年何回か見た中でも一番の「青菜」だった。
二階席まで満員のお客さんと末廣亭のあの場所のマジックかなぁ。素晴らしかった。

ちょうど植木屋さんが女房にお屋敷での出来事を話しているところで携帯が鳴ったんだけど、「おい、俺の話を聞けよ。電話も鳴っただろ」には笑った。小三治師匠にしたら珍しい。
ところでこういう時に電話が鳴ると「もうっ!!」と思って思わずそっちを見てしまうんだけど、鳴らしたのが老夫婦で慌てて止めようとして止められなくて、近くの人もみんなぎろりと睨んでいて、二人がなんか悲しそうだったのに胸が痛んだ。
私も老人になったらそういうことしちゃうのかもなぁ…。それで「信じられない」っていう目で見られて、「ああ、ここにももう来られない」って思うのかも…なんて。
たいていの人は鳴ってもケロっとしてるから(特に浅草)、コノヤローと思うんだけど、昨日はちょっと違う気持ちになったのだった。