りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

第575回落語研究会

5/25(水)、第575回落語研究会に行ってきた。
初めて当日券に並んでみたんだけど、せっかく有休を使って入れなかったらバカバカしいと思い当日券発売(17:30)の1時間前に行ってみるとすでに6名ぐらい並んでいる人が。
でもちゃんと係の人がいて誘導してくれるしベンチで座って待たせてくれるので案外快適。
当日券は一人ずつ空いてる席から選べるので(割り当てられてるのは後ろの方だけど)なかなかよかった。
これならまた当日で並んでもいいな。でも演者さんによってはもっと早い時間から並ばないとだめなこともあるらしい。

・小痴楽「真田小僧
・さん助「阿弥陀池
・小満ん「髪結新三(上)」
~仲入り~
・志ん輔「厩火事
花緑「紺屋高尾」

小痴楽さん「真田小僧
まくらでは歌丸師匠の話。お付きで行くこともあるけれど歌丸師匠はとても優しくて小痴楽さんが煙草を吸いやすいように「吸ってきていいよ」じゃなく「あそこ(喫煙所)面白そうだから見てきてくれよ」と言ってくれる。
また自分たちの若手の会にゲストで来てくれた時のトークコーナーで若手があれこれ質問しても丁寧に答えてくれる。
「どうやって自分に合う噺を見つけられますか」と質問したら歌丸師匠が「自分が若いときは何の噺が自分に合うかわからなかったから、鏡の前で一通り噺をしてみて語る姿を確認して合ってると思ったらそれを稽古するようにしていた」と。
そう考えてみると今も歌丸師匠が怪談話をしきりにかけているのにはそういう意味があったのかな、と。

そんなまくらから「真田小僧」。小痴楽さんの落語ってがちゃがちゃしてたりわやわやしていても小痴楽さん自身がもう落語の世界の住人としてしっかりしているから違和感がないっていうのがすごく得してると思う。
横道にそれずにもっともっといろんな噺をかけていってほしいと願う母心。

さん助師匠「阿弥陀池
真打に昇進した時にうけた新聞社の取材の話。
それから今回のパンフレットにさん助師匠のインタビューが載っていたんだけどその取材を受けた時の話。よみうり新聞社で取材を受けたんだけどその日さん喬師匠がよみうりホールで独演会をやっていて素通りはできないと思って始まる前に挨拶に行った。
取材が終わってからまた行こうと思っていると思いのほか時間がのびてしまい、これじゃきっと会は終わってしまったなと思いながら再びホールに行ってみると、師匠はまだ「妾馬」をかけているところだった。しかもまだ屋敷に入る前。すでに3時間は過ぎていて「どんだけだよ」と思った。

そんなまくらから「阿弥陀池」。
今回はまくらもたっぷりだし噺もたっぷり。ご隠居さんから阿弥陀池のダジャレを聞かされたあと、それを真似しようとして失敗するんだけど、このごちゃごちゃ加減が実際に噺がそうなのかさん助師匠がごちゃごちゃになっちゃったのか分からない危うさ。
そういう意味ではさん助師匠も存在自体が落語だわ、と思ったり。

小満ん師匠「髪結新三(上)」
雲助師匠で一度だけ聞いたことがあるだけの噺。
雲助師匠のは芝居っぽかったけど小満ん師匠のは淡々とした語り。なんともなしに色っぽいのが小満ん師匠らしい。
娘が新三にさらわれたあとに出てくる善八とおかみさんとの会話でようやく笑いが生まれてほっとする。
せっかくだから(下)も聞きたいけど日程的に難しいなぁ。むーん。

志ん輔師匠「厩火事
なんかとても独特な「厩火事」。おさきさんがワーワーパーパーかなり激しくてこれじゃ夫婦喧嘩も絶えなかろうという感じなのだが、旦那にはかなり惚れている風。
私は小満ん師匠や小三治師匠の「厩火事」の方が好みだけど、これはこれで面白かった。