りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

末廣亭5月中席夜の部

5/20(金)、末廣亭5月中席夜の部に行ってきた。この芝居、結局6日間通ってしまった。漫才だとどうしても毎日同じネタが続いてさすがに笑えなくなってくるから、笑組が毎日ネタを変えてくれたのはほんとにうれしかったなぁ。通っていてすっかり好きになってしまった。

・ダーク広和 マジック
・我太楼「大安売り」
・正朝「 六尺棒
~仲入り~
・さん助「しゃっくり政談」
笑組 漫才
・扇辰「お血脈
・圓太郎「権助芝居」
・紋之助 曲独楽」
喬太郎「ハワイの雪」

さん助師匠「しゃっくり政談」
喬太郎ファンで2階まで開くこの熱気の中「しゃっくり政談」をやる勇気が素晴らしい(笑)。
今日も黙っていても顔がうるさい定吉に大笑い。口をとんがらしてせかせか歩いているだけで確かにうるさいんだからすごい。
笑った笑った。

扇辰師匠「お血脈
楽屋に向かって「前座!ちょっとネタ帳持ってきて」と声をかけると出てきたのがふう丈さん。「なんだ、お前かよ」と扇辰師匠。
ふう丈さん、明日から二ツ目になるらしく、その前にもその話が出て拍手をもらったらしいのだが、またふう丈さんが出てきたので「しょうがねぇなぁ」と言いながら、「今日が前座最後の日」と言う扇辰師匠。
お客がみな大きな拍手をすると「いや、すみません。ええと…」とあいさつするふう丈さん。
ふう丈さんは大好きな前座さんだったから二ツ目昇進はうれしいなぁ。
大きな拍手に見送られるふう丈さんに向かって「おれより拍手が大きいじゃねぇか!」と扇辰師匠。寄席はこういうことがあってほんとに楽しい。

噺に入ってからも石川五右衛門が「東京ホテトル音頭」を歌うというハイテンションぶり。
大サービスに会場は大盛り上がりだった。

圓太郎師匠「権助芝居」
圓太郎師匠が「強情灸」に入った瞬間、「師匠!」と走ってきたのがふう丈さん。
ネタ帳を片手に「師匠、強情灸はもう出ています」。
これも仕込みだったのかな。「またお前が出て来たのか」に会場大拍手。頭を下げて下がるふう丈さんにまたまた大きな拍手。

紋之助先生 曲独楽
時間が押していて短めなのかなと思ったら「千秋楽ですから今日はちょっと違った独楽渡りを」と言って前座を呼ぶ紋之助先生。もちろんでてきたのはふう丈さん。
「今日はトトロのシーンを再現します」と言って、紐の片側をふう丈さんに持たせて、なんとトトロが独楽の上に乗っての綱渡り。すごい。
最後に「紋ちゃんふうちゃんでした」と手をつないでお辞儀。大喝采。

喬太郎師匠「ハワイの雪」
「私にも覚えがあります。二ツ目に上がる時ってほんとにうれしいんですよね」と喬太郎師匠。「でも物事は最後までわかりませんから。今日なったわけじゃなくて明日なるわけですから。まだ覆される可能性はあります。…私は理事ですから」に大爆笑。こんな風に祝ってもらえるなんてふう丈さんは幸せ者だなぁ。
そして噺に入ってこれはなんだろうと思っているとまさかの「ハワイの雪」。うわーー千秋楽に「ハワイの雪」が見られるとは。何の噺か分かった瞬間に鳥肌がぞわわわ。
じーんとくるけどあちこちにバカバカしい笑いも散りばめられていて素晴らしい。
最後は涙が出てきて、素晴らしい千秋楽だった。

帰り道、twitterを見ていて喜多八師匠の訃報を知る。
ああ、それで「ハワイの雪」だったのか。そう思ったら涙が止まらなかった。