りつこの読書と落語メモ

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鹿の王

★★★★★

強大な帝国・東乎瑠にのまれていく故郷を守るため、絶望的な戦いを繰り広げた戦士団“独角”。その頭であったヴァンは奴隷に落とされ、岩塩鉱に囚われていた。ある夜、一群れの不思議な犬たちが岩塩鉱を襲い、謎の病が発生する。その隙に逃げ出したヴァンは幼子を拾い、ユナと名付け、育てるが―!?厳しい世界の中で未曾有の危機に立ち向かう、父と子の物語が、いまはじまる―。

さすがのリーダヴィリティで一気読み。
戦争ですべてを奪われた人たちがどう生きていくのか。病で愛する家族を失った男はどう生きていくのか。
政治、戦争、医学、宗教などさまざまなことが絡まりあい、それぞれの視点から語られるので、正義の味方VS悪者ではない、深みのある物語になっている。

ヴァンとホッサルという対照的な二人の主人公が魅力的で両方の章を楽しんだが、とにもかくにもヴァンがかっこええ!
何度も「かっこいい…」と声が出てしまった。

楽しいだけのエンタメ作品ではないけれど、物語を読む楽しさが詰まっている。
最近、本屋大賞とは気が合わないなぁと思っていたけれど、これはいい!