りつこの読書と落語メモ

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鈴本演芸場10月中席夜の部

10/20(火)、鈴本演芸場10月中席夜の部に行ってきた。

・一朝「蛙茶番」
・にゃん子・金魚 漫才
・さん助「阿弥陀池
〜仲入り〜
・アサダ二世 マジック
・菊丸「時そば
・小菊 俗曲
・さん喬「中村仲蔵

一朝「蛙茶番」
ウキウキ弾むような高座でそれまでのちょっとどよ〜んとした雰囲気ががらりと変わった。一朝師匠ってほんとにいいなぁ!
呼びに来た定吉に対してはんちゃんが「なにを〜?!」と大声を出しただけでなんでこんなにおかしいの?!というぐらいおかしい。会場がどっとウケたので師匠もますます調子が上がってどんどん面白くなっていく。
毎日出てきて毎日必ず面白い。一朝師匠ってほんとに最高だ。

・さん助師匠「阿弥陀池
真打に昇進した時に地元の新聞から取材を受けたことがある。入門のきっかけや師匠について、真打昇進は誰から知らされたか、など1時間ぐらいかけて取材され、これは大きな記事が載るのでは?とドキドキして新聞を開いてみれば、たったの3行。「楽しい噺でみなさんを笑わせたいです」。
…1時間の取材でたったの3行!!しかもそんなこと言ってない!!

そんなまくらから「阿弥陀池」。
あれ、誰かで一度聞いたことがあるような気もするけど、でも最初の方は同じ(阿弥陀池のくだり)だけどそこから「お血脈」へ行ったような気が…この流れは初めて。
「新聞記事」といっても、よく聴く「新聞記事」とはちょっと違う。調べたら上方で「阿弥陀池」っていうのがあってそっちが正しい?よくわからない。

くまさんとご隠居さんの会話から、くまさんが新聞を読まないと聞いたご隠居が、こんな話を知ってるかい?と、阿弥陀池の尼寺に泥棒が入った話をする。これが結構ドラマティックな話なのだがオチがついていてなんとそのオチを言うためだけの話。
そんな話を二つ聞いたくまさんが、どこかでこれをやってやろうと友だちのところを訪ねる。ここから先は一之輔師匠がよくやっている「新聞記事」と似たような展開。

くまさんとご隠居の会話がとにかく楽しい。そしてご隠居が語る話が陰惨で引きこまれていくのだが、結局ただのダジャレで終わる、というのがなんともバカバカしくて楽しい。
さん助師匠は時々壊れて奇声をあげだす時もあるけど、ご隠居にとても魅力があるのでこの会話部分がとってもいい。なんかいつまでもだらだらと続けてほしくなる。
仲入りのさん助師匠、毎日違う噺で毎日のびのびと楽しそうで、とってもよかった。

さん喬師匠「中村仲蔵
おおお、さん喬師匠の「中村仲蔵」をついに見られた!
座長に目をかけてもらって喜び、期待したような役ではなくがっかりし、気を取り直して役作りを考えたり神頼みに行ったり…仲蔵がとても丁寧に描かれているので見ていて引き込まれる。
それだけに舞台で演じてしくじったと思いこむところには、その後の展開を知っているから思わずにやり。
出世譚ではあるけれど、芸に悩む一人の人間の姿が丁寧に描かれていてとてもよかった。